日本各地で行われている市民マラソン大会からなる「全国ご当地マラソン協議会」が、先月31日に発足した。大会間連携による集客増や魅力発信がねらいで、三浦国際市民マラソンなど10の大会が加盟。事例やノウハウなどを共有することでイベントを盛り上げ、スポーツを核に地域活性化をめざしたいとしている。
近年、手軽なスポーツとして人気を博しているランニング。2007年から始まった東京マラソンがブームの火付け役となり、競技人口が増加。比例して市民マラソン大会も増えた。大阪、横浜、札幌など大都市圏での大会は活況を呈する一方で、地方のイベントではランナー集めに頭を悩ますケースも少なくないといい、過渡期を迎えている。
こうした背景から、地域色の強い大会同士が協力し合ってネットワークを作り、相互で魅力発信を行う組織「全国ご当地マラソン協議会」が発足。今年度、観光庁の「テーマ別観光による地域誘客」事業にも選定された。
協議会では加盟大会の交流を目的とした「マラソンサミット」の開催や市場調査、ホームページやSNS、パンフレット、イベント出展などで幅広いPRを展開。国内のみならず、旅行会社との連携で海外からのランナー獲得も視野に入れている。また、現在10の大会が参加しているが、今後各地の主催者に参加を呼び掛け、47都道府県への拡大をめざしたいとしている。
有力な地域資源
先月31日、都内で開かれた記者会見には、吉田英男三浦市長をはじめ、静岡県島田市長、山梨県山中湖村長、足立区陸上競技会会長らが出席。あいさつに立った吉田市長は、三浦国際市民マラソンを紹介。約1万人のランナーだけでなく、約8万人の来場客が集まる市の一大イベントとなっていると話し、会場を盛り上げるサブイベントの充実や抽選会の実施など具体例をあげ、誘客を促進する魅力づくりの大切さを述べた。
同大会は観光客の足が鈍る閑散期の目玉イベントとしてスタート。来年36回を数える。三浦海岸を発着点とし、ハーフコースは海沿いや畑の間を走るため、三浦らしい景色が楽しめると人気が高い。「飲食や宿泊といった経済効果だけでなく、多数の参加者に景勝地を走ってもらうことが何よりのPRとなり、再訪につながる」と市営業開発課。地域資源としての可能性に期待を寄せ、「他大会との今後の連携で相乗効果を生み出せたら」と話した。
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