年頭寄稿 オール神奈川で産業振興を 神奈川県議会議員 石川たくみ
あけましておめでとうございます。皆さまにおかれましては、健やかな新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。2018年も実り多き1年となりますよう、全力で職責を全うしてまいります。
さて、私は先月7日に行われました神奈川県議会第3回定例会の一般質問で、出産環境の整備、地域連携による子育て、街路樹の安全管理と景観など7項目にわたり質疑しました。三浦市の基幹産業である農水産業に焦点を当てた項目では、経済活性化について提言を交えて質問を行いました。
新魚市場が3月竣工
今年、三崎港には全国初となる高度衛生管理型の冷凍マグロ専用の魚市場が新設されます。三崎マグロを目当てに多くの観光客が訪れ、水産業は観光面にも影響を及ぼす基幹産業ですが、近年では資源管理の強化等による漁獲量減少や大規模冷蔵庫施設が整う他港に運ばれ、水揚げは低迷。冷凍マグロの取扱量は、約3万9千t(97年)から約1万4千t(16年)と20年間で6割減少しています。取扱量減少はブランド力の低下を招くため、市場整備を機に産地間の競争力向上が期待されます。
漁港管理者である県は、大型マグロ漁船が停泊する岸壁の耐震工事や出入車両の利便性向上を図る道路や駐車場の整備を予定しています。また、「販路拡大、需要創出、加工品開発の支援、観光業との連携も加速させる」と知事から答弁がありました。神奈川ブランドの三崎マグロを守るため、オール神奈川で漁船誘致、港の整備、ポートセールスへ積極的に取り組むよう要望しました。
「三浦野菜ファースト」
「ダイコンやキャベツなど、市場価格の低迷や変動が続いて経営が安定しない」―。生産者からこうした声を多く聞きます。産地として継続的発展を遂げるために三浦野菜の産地活性化は不可欠です。
県と市・農協などが連携し、スーパーマーケットでの販促、加工品開発による高付加価値化、食品加工業者とのマッチングなどを行っていますが、今後は消費者ニーズに合った高品質な商品を安定供給するため、ブロッコリーやレタスなどへの転換を促し、30年度までに作付面積を21 haへ拡大させる目標を掲げ、営農指導を続けているところです。
また、消費拡大と健康増進の観点から「三浦野菜ファースト」を提案しました。食事の際、野菜から食べ始める「ベジタブルファースト」。健康増進を目的に先進自治体で行われていますが、「三浦野菜」と銘打つことで地産地消にも寄与し、まさに黒岩知事の提唱する「医食農同源」に繋がるのではないでしょうか。
縦貫道延伸へ前進
建設・企業常任委員会では、三浦縦貫道路II期区間の工事の進捗状況等を質しました。
II期区間である横須賀市林から三浦市初声町高円坊(市道14号)までの約1・9Kmは、先行整備区間(北側区間)と位置付けられ、08年度から工事が始まりました。道路整備課長の答弁によると、現段階で北側区間の用地買収は完了し、工事進捗率は約60%。工事の遅延原因だった埋蔵文化財発掘調査は、初声側の発掘は完了し、林側でも最後の発掘工程に入っています。
第三回定例会では、縦貫道の出口(林5丁目)から繋がり、横須賀市道をまたぐ145mの「主要地方道横須賀三崎7号橋」(約6億7千万円)の新設工事請負契約が可決承認されました。オフランプ側で断続的な通行止めを延べ約40日実施する予定です。道路は19年度内の供用開始を予定しています。
三浦縦貫道路の延伸は市民の悲願で、観光をはじめとする市内産業の活性化に大きな影響を与えるため、改めて着実に整備が進められるよう要望しました。
県政に関するご意見やご相談など、お気軽に左記までお問い合わせください。
|
|
|
|
|
|