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畑で繋がる生産者と消費者 「イベント通して農業知って」

社会

掲載号:2020年3月20日号

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今月16日にダイコン畑で行われたヨガ教室
今月16日にダイコン畑で行われたヨガ教室

 三浦野菜や農業の魅力、農家の現状を知ってもらおうと、収穫期を迎えた畑を活用したイベントが高円坊の「スズカク農園」で行われている。収穫体験やヨガ教室などを企画し、家族連れを中心に評判は上々。天候不順が影響した相次ぐ野菜の値崩れで農家の経営難が懸念されるなか、収益の多角化をめざして知恵をしぼっている。

 青空の下、ダイコン畑の一角にビニールシートを敷き、行われていたのは「野菜のお土産つきヨガ教室」。参加者は素足になり、土のにおいや感触を確かめながらポーズをとり、「とてもリラックスできて、贅沢な時間だった」と笑顔で感想を話した。また別の日はダイコンの収穫体験会を開催。親子は1家族1500円で大地が育んだ豊かな実りを体感した。

赤字覚悟の出荷

 イベント企画したのは、同農園の鈴木彩子さん。鈴木さんは農業を営む夫との結婚を機に感じていたことがあった。「野菜には底値がない」。天候不順が生育に影響を及ぼすと供給量に応じて価格が変動。需給バランスを改善するために生産者が出荷量の調整をしている。多少の余剰の廃棄は珍しいことではなかったが、近年その量が顕著で、相場も低迷傾向にあり、出荷は赤字覚悟。鈴木さんによると、昨夏のスイカ、今季のダイコンも台風や長雨が直撃し、相次いで値崩れしている。「例えば10本入りのダイコンが1箱500円だとしたらそのうち箱代が100円。その他に光熱費、固定資産税、農機具や車両の維持管理、肥料・農薬、人件費など経費がかかる」。原価に利益を加えた、本来あるはずの定価がないことに驚いたという。

食の問題を共有

 「野菜はみんなが食べるもの。食を支える農家が抱える問題を全員の問題として考えてもらえたら」。畑を会場としたイベントを企画し、自然や新鮮な野菜を求めて訪れた消費者と顔の見える関係づくりを着想。先の体験会で概況を紹介すると、参加者は熱心に耳を傾けていたという。

 人手や資金面から加工品製造や直売所運営が困難な農家の経営多角化の一手として、「今後もアイデアを模索していきたい」と意欲を見せた。

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