三浦市教育委員会などは先月30日から、市内全小学校の通学路における合同点検を実施した。3年に1度行われているもので、保護者らの意見をもとにピックアップした危険箇所の確認を行った。6月には千葉県八街市で痛ましい交通事故が発生したことも踏まえ、早急な安全対策の改善・充実を進めていく。
通学路の点検については、登下校中の児童らが死傷する事故が連続して発生したことを受けて、2013年12月に全国で緊急合同点検が行われた。三浦市では15年3月に市通学路交通安全対策プログラムを策定。以降、3年に1度、各校の教職員とともに教育委員会や市土木課・市民協働課、三崎警察署交通課職員らが、教員や保護者から指摘があがった危険度の高い箇所を合同点検し、安全対策や経過観察を行っている。
今年はその点検年度にあたり、今月16日には剣崎小学校学区で実施。法面のモルタルやコンクリートの剥がれ・亀裂、崖地上の樹木、落石、老朽化したブロック塀などを確認した。一部は津波発生時、高台への避難経路にもなっており、五十嵐徹校長は地震による崩落の危険性があるとして改善を求めた。
危険なバス停も視察
点検では大乗バス停も視察した。同地は停車したバスが要因で人身事故が過去3年以内に発生している停留所などを国土交通省がとりまとめた「危険なバス停」調査で、「横断歩道にバスの車体がかかるなどのバス停」として、市内で唯一A判定を受けた停留所。
安全対策のため今月から三崎東岡行きが約12m、三浦海岸行きが約33m移設して運用が始まったが、ガードレールのない狭い歩道でバスを待たなければならず、バス通学をさせる保護者などが不安視。片側1車線の坂道の途中、ゆるやかなカーブ付近にあり、点検時も「大型トラックも通る道路で、比較的スピードを出しやすい」と指摘する声もあった。
点検は8月初旬頃まで続き、順次安全対策を講じていくという。
八街市で小学生5人が死傷した交通事故を受け、文部科学省などは今月9日、小学校の通学路の再点検を求める通知を各教育委員会などに通知。国は見通しのよい道路など、これまで点検していなかった箇所も含めて9月末までに合同点検を実施し、道路管理者や警察に対策するよう求めている。
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