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三浦版 公開:2022年7月8日 エリアトップへ

横須賀美術館 「運慶作」2駆を間近に 鎌倉幕府と三浦一族の「仏像展」

文化

公開:2022年7月8日

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運慶作《毘沙門天立像》(部分)、1189年、国指定重要文化財、浄楽寺蔵  
運慶作《毘沙門天立像》(部分)、1189年、国指定重要文化財、浄楽寺蔵  

 関東地域での鎌倉時代における「仏教彫刻」の展開を考えるうえで欠かせない存在が、仏師・運慶。その没後800遠忌を記念した特別展示「運慶 鎌倉幕府と三浦一族」展が、7月6日から横須賀美術館(鴨居)で開かれている。県立金沢文庫(金沢区)との共催で、同美術館での大規模な「仏像展」は初めて。運慶や運慶工房が手掛けたとみられる仏像を中心に約50点を展示している。

国・県・市重文ずらり

 現在放送中のNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」でも注目されているように、平安時代末から鎌倉時代にかけての三浦半島は、当時の有力氏族・三浦一族の領地。現在も、市内には三浦氏のゆかりを伝える寺院などが数多く残っている。

 一方で鎌倉幕府と密接に結びつき、時の政権からの信頼をもとに東国での活躍の場を得た運慶。その「真作」とみられる像は諸説あり、30駆余り。運慶は、三浦一族の造仏にも関与しており、そのうち5駆が浄楽寺(芦名)に安置されている。これらは、鎌倉幕府の初代侍所別当の和田義盛とその妻の発願によって造られたものだと判明している。今回の展示では、そのうち「毘沙門天立像」と「不動明王立像」の2駆を展示中だ。

 運慶作だけでなく、横須賀の8寺院に伝わる国・県・市指定の重要文化財が一堂に会する本格的な仏像展。博物館ではなく"美術館"での大規模な展示は珍しいという。会場では1998年から外部に寄託されていた「十二神将像」が24年ぶりに12駆揃って"里帰り"するほか、衣笠城址からの出土品や書跡なども見ることができる(期間中展示替えあり)。

仏教・仏像まるわかり

 同館では特別展に関連したイベントを用意している。三浦半島の寺院関係者が講師として多数登壇。仏像や仏教文化に触れることができる。

 ▽住職によるお寺と仏様のトーク(7月9日(土)・18日(月))▽「運慶 鎌倉幕府と三浦一族展」連続講座(7月24日(日)・30日(土)・8月20日(土)・27日(土))▽中学生のための美術鑑賞教室 特別講座「運慶入門」(7月28日(木))

▽美術館座禅会(7月31日(日)・8月11日(木))▽集まれ仏像好き!ここだけの仏様対談(8月7日(日))。講座はいずれも参加無料(要・特別展観覧券)、開催時間・申込詳細は同館ホームページ【URL】https://www.yokosuka-moa.jp/を参照。

 また、美術館の新たな活用として、8月13日(土)には地階所蔵品展示ギャラリーを会場に、能「七騎落」の公演を企画している。石橋山の合戦後の頼朝一行の物語で、このほか狂言「朝比奈」も披露される(全席有料6500円、事前申込制)。

 特別展は一般1000円、高大・65歳以上800円、中学生以下無料。会期は9月4日(日)まで。問い合わせは同館【電話】046・845・1211

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