高齢者の孤立死を防げ 市と2信金が見守り協定
三浦市と湘南信用金庫、三浦藤沢信用金庫は先月22日、高齢者の孤立死を未然に防ぐ取り組みを行う協定を結んだ。信金職員が個人宅を訪問した際、異常があれば市にも通報する。市の窓口は福祉課で、通報を受けた際は、職員が現地に赴き適切な対応を行う。市がこのような見守りに関する協定を結ぶのは初めて。
孤立死とは、誰にも看取られずに死亡し、何日か経過し遺体で発見されること。生前から親族や地域住民とのつながりが希薄な一人暮らしの高齢者に比較的多く、全国的に問題となっている。今まで市は、県が新聞販売店やガス会社など26団体と結んでいる見守りに関する協定があることから独自に結ぶことはしていなかった。今回、湘南信金の提案を受け三浦藤沢信金も協力、市は一人暮らしの高齢者を見守る体制が整えられると判断し、締結に至った。
三浦市役所で行われた締結式には、吉田英男市長、石渡卓湘南信用金庫理事長、平松廣司三浦藤沢信用金庫理事長らが出席した。
吉田市長は「信金の職員は、日頃から個人宅に出向き交流もある。何か気づくことがあれば、警察の他、三浦市にも連絡をいただきたい。見守りのために協力してもらえるのは大変ありがたい」と挨拶した。
石渡理事長は、訪問先で高齢者が動けない状態にあり、幸い大事に至らなかった事例を上げ「地域に通じている私たちにとって、この活動はまちのためになると思う」と話し、平松理事長は「私たちの仕事は、普段から地域の人と接することが多い。協力できることを嬉しく思う」と話した。
三浦市内に住む一人暮らしの65歳以上の高齢者は約千人(災害時要援護者登録者名簿 2013年3月31日現在)。市福祉課では「今回の協定で、一人暮らし高齢者の見守りがより充実を図ることができる。今後は積極的に協力していきたい」と話している。
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