外国人の視点で地域の観光資源の魅力を検証する県主催の出前セミナーが今月11日、小網代・油壺地区で行われた。ワークショップに参加した外国人留学生ら有識者は、小網代の森や京急油壺マリンパークなどを訪れたあと、地元事業者と価値や課題について意見を交換した。
神奈川の多彩な観光資源の発掘など魅力的な周遊ルートの開発をめざして、今年6月に設立された「県観光魅力創造協議会」の事業の一環。来年1月までに県内約40カ所で開かれるもので、その第1弾として「三浦半島静かな海岸・浜辺散策と油壺の魅力発見」と題して実施された。
今回参加したのはアメリカ、タイ、オーストラリア、ベトナム出身の外国人モニターと観光事業者である(株)阪急交通社社員の計5人。当日は、小網代の森散策や横堀・胴網・荒井浜海岸の見学、遊漁船での相模湾遊覧など実際のツアーさながらの体験をしたほか、昼食ではまぐろ料理に舌鼓を打った。
ワークショップ後には、油壺周辺の海の家や飲食店経営者などを集めた意見交換会が行われた。外国人モニターらは、海や森といった豊かな自然や眺望の良さ、周辺環境の静かさなどを評価。観光資源としての素質は備わっているとした一方で、通訳ガイドや多言語表記された案内板の未整備、交通経路をはじめとする観光情報の入手が困難であることなどを課題として挙げていた。また、三浦名物のまぐろを使った料理については、「生魚を食べることに抵抗のある人もいるので、(調理方法など)多様なメニューで選択肢があるといい」といった提案も出され、地元事業者は熱心に耳を傾けていた。
同協議会はこれらの出された意見をもとに、今後新たな観光コースの創出を検討。2019年のラグビーワールドカップや東京五輪・パラ五輪を迎えるにあたり、国内外の観光客の県内誘致を推進していきたい考え。
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