朗読ボランティアサークル「ひばりの会」は、三浦に残る方言を後世に残そうと音声保存したデータをCD化。「二町谷の方言」と題し、今月から冊子付きで頒布を始めた。完成を見届けることなく亡くなった著者の遺志を継ぎ、脇坂清子会長は「地域の特徴や懐かしさを感じてもらえたら」と話している。
「ひばりの会」は、朗読発表会や子ども向けの読み聞かせイベント開催のほか、社会福祉協議会の広報誌の音訳や朗読CD制作に取り組む朗読ボランティアサークル。活動のなかでメンバーは、住民の高齢化、代替わりによる方言の衰退を肌で感じ、「今、残さなければなくなってしまう」と、朗読や音訳のノウハウをいかした方言保存を昨年4月から始めた。
出典元は、白石町出身の故・石渡喜一郎さんが地域の歴史や市民の暮らしぶりなどをまとめた郷土記録。漁師町の二町谷(海外・白石区)らしく、魚種や漁師言葉が多く見られ、方言集には500以上の言葉が並ぶ。
市内でも集落ごとに異なる言い回しがあり、イントネーションやアクセントなど、音声でなければ伝わりにくいことから
「こうした活動は大切」と石渡さんは生前、会の打診を快諾。方言パートを石渡さん、標準語と対訳パートを同会メンバーが交代で1語ずつ収録していったという。
図書館や学校に寄贈
同会の代表メンバーは今月12日に三浦市役所を訪れ、吉田英男市長と及川圭介教育長に完成を報告。市図書館や学校貸し出し用として、CDと冊子を13セット寄贈した。
制作経緯やメンバーの思いを聞いた吉田市長は、「貴重な史料。後世に伝えられるよう、市民にも周知したい」と話し、活動を労った。
なお、音声データは音楽CDプレーヤー、パソコン・mp3対応CDプレーヤー、視覚障がいなど活字が読みにくい人向けの音声図書「デイジー版」の3種を用意=写真下。頒布価格は各500円(税込)。
購入方法などの詳細は、大崎さん【電話】046・807・2385、または松原さん【携帯電話】090・6016・0513
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