新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、三浦市教育委員会は三浦市立全中学校の今年度の修学旅行を中止すると、今月3日に発表した。市立小学校も含めて、各校では行事や課外学習の中止・日程変更に追われており、実施予定のものも今後の状況によって見直される可能性があるという。
5月に実施予定だった市立中学校の修学旅行は、緊急事態宣言の発出により10月に延期。三浦市教育委員会と中学校校長会で検討が続けられてきたが、いまだ全国的に感染者が増加し、終息が見通せない昨今の状況を鑑み、中止を決定した。代替措置は各校の判断に委ねられており、市教委は学習進度を加味しながら可否を協議するよう通達している。
なお、中止によるキャンセル料は、公費で支払われる見込み。
近隣自治体では、横須賀市が「3密(密閉・密集・密接)を防ぐ対策が十分に取れない、当初予定していた民泊から新しい宿泊先の確保が困難」などを理由に、7月末に中止を決定。各校の判断により、同市内の公園や観光スポットで思い出づくりができるよう検討しているという。
三崎・南下浦・初声中学校の体育祭は、本日11日午前中に開催。ソーシャルディスタンスを保つため、競技を限定したり、来賓の出席を見送るなど規模を縮小して対応する。また、秋の文化祭は毎年合唱発表が行われていることから、飛沫による感染リスクや練習時間の確保の面から検討が重ねられている。
小学校は実施予定
市立小学校の修学旅行は例年10月に行われているが、今年度は12月11日(金)・12日(土)に延期され、現時点では従来どおり8校一斉に栃木県日光を訪問予定。宿泊先を学校ごとに分け、密状態を作らないなど感染防止対策を取る。
学校ごとに行き先が異なる5年生の宿泊学習は、一律で宿泊を取り止め。「デイキャンプなど日帰りに切り替える方向」で、運動会は5月から日程を変更。8校が10月24日(土)・31日(土)、11月7日(土)・14日(土)のいずれかで開催し、参観できる1世帯あたりの保護者の数を制限するなど、対応を図る。
学習進度に差も
今月7日に開かれた三浦市議会第3回定例会で、約3カ月にわたる長期休校で生じた学習の遅れについて、溝川幸二氏(公明・みうらクラブ)が質問した。
そのなかで、旧学年の単元が終わっていないなど、学校ごとに授業の進ちょくが異なることを不安視する保護者らの声に言及。市教委は各学校長が要領に基づいて教育課程を編成していることを挙げ、「もともと進め方は統一されておらず、結果としてどのような力がついたかを担保できるようにしたい」と答弁した。
また、溝川氏は教職員間のコミュニケーションの促進・情報共有を目的とした定期的なオンライン会議の実施についても提言。これに対し、市側は「今現在、検討しているところ」と回答した。
(9月8日起稿)
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