平塚版 掲載号:2016年2月18日号
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「哭(な)き荒神(こうじん)」の絵馬完成 中学生と氏子会役員が共作

かわいらしいイラストが特徴
かわいらしいイラストが特徴
 貴船神社(城所)境内にある三面大荒神社の絵馬が先月末に完成した。氏子会役員の三嶽嘉保さん(70)が地元の大住中学校(栗木雄剛校長/336人)に話を持ちかけ、同校の生徒が絵馬のイラストを手がけた。

 三面大荒神社は貴船神社の本殿と並ぶように社を構え、三面大荒神が鎮座する。その昔、幼子の夜泣きに悩む源頼朝と妻政子がこの神社で祈願したところ夜泣きが止んだという言い伝えがある。三嶽さんによると、戦前までは同じ悩みを持つ人が参拝に訪れ、験担ぎで境内の絵馬を持ち帰ったという。絵馬の風習こそなくなったが、今でも三面大荒神は「哭き荒神」として崇められている。

 一方、神社のほど近くに位置する大住中学校では、毎年2年生を対象に「地域学習」を実施している。今年度も地元の農業や防災、生物など様々なテーマでグループ学習が行われ、同校の明石明未(あみ)さん、佐藤優花さん、大森有紗さんは「神社の中にある神社について知りたい」と三面大荒神社を研究対象に取り上げた。

絵馬は世代の懸け橋「これからも伝承を」

 3人は昨年6月から市博物館や神社を訪れ、調査を開始。その後、三嶽さんともつながり、神社の縁起に理解を深めていった。哭き荒神の言い伝えのほか、社近くに置かれた牛の石像が日露戦争の戦勝祈願で奉納されたことなども知った3人は「たくさん勉強になりました」と三嶽さんへの感謝を口にする。

 三嶽さんが大住中学校にイラストを依頼したのは昨年11月。もともと、絵馬の風習を復活させようと3年ほど前にも作ってみたが「大人が描いた哭き荒神はこわもてだった」といい、地域学習を行った生徒たちの絵心に絵馬を託した。

 3人はそれぞれイラストを考える一方、クラスメイトたちにもアイデアを募集。絞られた案の中から採用作品を決定した。絵馬には、城所城主の夢に哭き荒神が現れたという由緒碑の一節が色鉛筆で描かれている。城主と哭き荒神の親しみやすい表情が印象的だ。

 「出来は100点満点」と3人。三嶽さんは「絵馬を通じて郷土の歴史を次世代に語り継ぐことができて良かった」と笑顔で振り返る。絵馬は100枚作られ、今後、神社を通じて販売される予定だ。

 今回の取り組みについて2年生を担当する篠崎明宏教諭(30)は「地域の方たちと接触して連携しながら地元について学べたことの意義は大きい。生徒たちには貴重な体験になったのでは」と話している。

 同校では、来年度以降も地域学習を実施する予定。三嶽さんは「これからも生徒さんたちとの縁を大切に伝承を続けていけたら」と意欲をみせた。

 絵馬に関する問い合わせは【携帯電話】090・5212・4544三嶽さんへ。

(前列左から)絵馬を持つ明石さん、佐藤さん、大森さん。(後列左から)三嶽さん、篠崎教諭
(前列左から)絵馬を持つ明石さん、佐藤さん、大森さん。(後列左から)三嶽さん、篠崎教諭

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