2013年7月に着工した平塚市民病院(金井歳雄病院長)の新館が3月18日に竣工した。医療機器の搬入や入院患者の移動を経て、5月6日から外来診療が始まる。今後は南棟の解体や外構工事が予定され、2018年度中に市民病院がグランドオープンする。
86億1500万円をかけて完成した新館は、北・南棟の西側に隣接する地上6階、地下1階の鉄筋コンクリート造。延べ面積は1万8527・47平方メートルで、建物全体に免震構造が施された。病床数は167。
館内には23の診療科があり、一般外来のほかICU(集中治療室)、救命センターなど急性期医療にも力を入れる。一方、屋上のヘリポートや6階の非常電源装置など、水害をはじめとする自然災害に備えた設計も施された。
そのほか、5階のワンフロアを使った周産期センターでは、小児科病棟、産科病棟、新生児集中治療室が設けられ、低出生体重児やハイリスク新生児の治療に対応する。1階入口の「センターアトリウム」は吹き抜け構造に仕上がった。
今後、北棟の一部改修と合わせ、耐震診断の基準を満たしていない南棟が来年度中に解体される。南棟跡地の外構工事を経て、18年度中に”新生”市民病院がグランドオープンする。
市民病院は整備事業に総額112億円を投じたが、一方で経営改善の課題を抱えている。病院側は市に対し14年度から18年度までに総額35億円を借り入れる方針。これまでに15億円の融資を受け、16年度の当初予算には5億円が計上されている。新館開院にむけた医師、看護師の増員で人件費が膨らみ、運転資金が不足したことが主な理由だ。
借入金の返済や経営健全化の具体的な見通しは不透明なまま。病院は「新館オープンで多くの来院を見込んでいる」と収入増で対応したいとしている。
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