書籍を手に奥山さん
平塚柔道協会会長の奥山晴治さん（76）＝市内平塚在住＝が９日、「平塚柔道物語 夢をかなえる」（Ａ４判１１３頁／２０００円）を出版した。地域紙での連載や同協会の会報に載せるため、２００６年から書き溜めた地元柔道をとりまく85話のドキュメントを収録した。
奥山さんは地域紙から執筆依頼された際、同協会の道場や中学校の柔道部を指導し、全国に通用する選手を次々輩出する真田州二郎さん（現・金目中学校教諭）を物語の主役にしようと決めた。
受け身も知らない生徒に柔道の強さを示し、自分が最初の目標になろうと、総合格闘技の大会に出場、アマレス王者らを打ち負かして見せるなど、真摯に生徒に向き合った真田教諭の指導に胸を熱くしていたからだ。
奥山さんは、全国大会で活躍した生徒ら教え子のその後の人生まで物語として描き、指導者像を浮き彫りにした。「中学時代に真田さんと出会えたら私も日本一になれたかも。もう一度、人生をやり直すつもりで『夢をかなえる』のタイトルをつけた」と話す。
書籍には、現在１００人を超える小中学生を指導し、全国屈指の実績を出している同協会の関係者をはじめ、東海大学教授の山下泰裕氏や、同男子柔道部の上水研一朗監督、高校時代に柔道部員だった平塚出身力士の朝弁慶さんら、奥山さんと交流ある地元「柔道家」の物語を散りばめた。
「全国的に平塚柔道の存在は知られるようになった。その記録にもなれば」と話している。
書籍の問い合わせは奥山さん【携帯電話】０８０・５０３０・９８４１へ。
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