県内で殺人未遂事件が発生するなど、人命に関わる重大な問題となっているドメスティックバイオレンス(DV)。県では、DV対策のひとつとして2006年に「かながわDV被害者支援プラン」を策定しており、今年度、同プランの改定に向けて動いている。
そんな中、6月に開かれた県議会本会議で区内選出の山口裕子議員(民主党)が未然防止を考慮したDV対策について見解を求めた。黒岩祐治知事はこれに対し、「加害者を含めた男性相談窓口の設置を検討する」との方向性を示した。ほかにも、被害を発見する可能性が高い医療機関との連携を強化するなど、多方面からのアプローチで早期発見に取組む考えを述べた。
横浜市内でDV加害者更生プログラムを実施しているNPO法人「女性・人権支援センターステップ」によると、すでに加害者の男性本人から相談が寄せられるケースも出ているという。同団体は、「妻が家を出た、離婚を突き付けられたなどの状況で相談に訪れますが、DVの自覚が薄いケースが多い。電話相談で加害者男性に暴力だということを気づいてもらえれば有意義」と話す。ただ、更生には「電話相談だけではなく、継続的なプログラムなどを用意することが必要」との認識を示す。
山口県議は、「5年前に友人の娘がDV被害にあった。私の知っている彼女はDVに対して真っ向から戦う人だと思っていたが、暴力からの恐怖が人格まで変えるのかと驚いた。加害者の男性を含めた相談窓口の設置は一歩進んだものとして引き出すことができたのでは」と話し、引き続き同問題に注視する姿勢をみせている。
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