内郷地区乗合タクシー 4月から本格運行へ 継続条件クリア 市が他地区での利用推奨
公共による交通手段を持たない地域の対策として、平成21年10月から内郷地区で実証運行されていた『乗合タクシー』。約1年半の試験運行結果が市でまとめられ、運行継続条件を満たしていることから、4月から本格運行になる見通しとなった。また、市では他の地区でも乗合タクシーを導入しようと「乗合タクシー導入の手引き」を製作。交通不便地区の“足”としての期待がかかる。
鉄道駅から1km、バス停留所から300m以上離れて、公共交通がない“交通空白地区”が多い「内郷地区」。全体の8割以上が空白地区になっている。しかも、この区域には、自動車や自転車などが運転できず、移動手段を持たない高齢者が多く住んでいることから、地域住民の足の確保が問題となっていた。
そういった問題の解決策として持ち上がったのが乗合タクシー。運賃は300円(予約制)で、車両はワゴン車を使用。地域のニーズに合致した経路・ダイヤ・本数などを地域住民と事業者で決定。市が運行支援を行い、3者で運営する。
一昨年10月から運行を開始した内郷地区では昨年末まで、延べ2446人が乗合タクシーを利用。ダイヤや経路等の運行条件を見直し、利用しやすくなった昨年4月からは利用者が大幅に上昇。運行稼働率は、平均6割を超え「稼動した便の1便当たりの輸送人員が1・5人以上」「全運行本数に対する実運行本数の稼働率が50%以上」という運行条件を満たしたため、4月から本格運行される見通しとなった。
乗合タクシー導入
の手引きを製作
今回製作された手引きによると、乗合タクシーを導入するには、まず、5人以上の地域組織の形成し、市に申請書を提出。アンケートや需要調査等を行い、運行経路・ダイヤ案が作成され、実証運行を決定。一定期間、実証運行がなされた後、運行継続条件を満たせば、本格運行の開始となる流れだ。
市交通政策課では「可能な限り、近隣の商業施設や医療機関、公共施設等を経由する経路を検討したいと思います。判りやすい手引きが出来たので、移動手段でお困りの地域の方は、お気軽に連絡下さい」と話している。問い合わせは、市交通政策課【電話】042(769)8249。
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