相模原市は、現在運行している根小屋方面への循環バス路線を3月末で廃止し、4月1日から新しい交通手段として乗合タクシーを導入することを決定した。乗合タクシーにすることで、バスを運行するために負担していた市の公費を減額できるだけでなく、事前予約制にし、運行経路を固定しないことで、運行効率や利便性の向上などが期待される。
現在、市内でバス会社が撤退の意向を示しているバス路線の内、生活交通を維持確保するため、市が公費を投入して運行している路線が11ある。その全てが旧津久井4町エリアだ。
根小屋地区を循環運行する路線もその一つで、現在はバス停30ヵ所を循環し、毎日13便運行。昨年は、1便当たり3・6人、年間1万6954人が利用しているものの、収支比率が低く、市が約1600万円の公費を負担していた。
そうした中、市では路線の在り方を話し合うため、2012年2月に沿線自治会や老人会などが参加して「根小屋循環線見直し検討委員会」を発足。これまで、9回委員会を開き、検討を重ねてきた結果、「片回り運行のため利用しにくい」「道路が狭あいのため、バス車両が通行できない地区が多い」といった利用者からの声を考慮し、地域の新しい交通手段として、4月1日から乗合タクシーを導入することを決定した。
乗合タクシーの導入にあたり、高齢者の利用を踏まえ、停留所を現在の倍にあたる60ヵ所に増設。運行経路を固定しないことで目的地に最短距離で移動できることや、事前予約制による効率的な運行で経費が削減出来るといった効果が期待されている。
タクシーの車両は、乗車定員8人のワゴン型で、午前6時台から午後8時台まで、1日最大16便を運行。運賃は均一の大人300円(1日での往復利用は400円)、小学生100円、未就学児は無料。
市では「最大2年間の実証運行を行い、利用状況や意見を検討したいと思います。乗合タクシーなので、事業経費の面からも、複数人での利用をお願いしたいと思います」と話している。
乗合タクシーに関する問い合わせは、市交通課【電話】042・769・8249へ。
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