女子サッカー・ノジマステラ神奈川相模原(本拠地・南区)の下部組織「ドゥーエ」に所属する青山出身・在住の田中里穂選手(17)が来季、トップチームに昇格することが決まった。ノジマのトップチームにとって、下部組織からの昇格と市内出身選手の登録はともに初めてとなる。
田中選手は青山で生まれ、7歳まで過ごしたタイのバンコクで、母の勧めからサッカーを始めた。帰国後、3歳上のいとこが所属していた地元の少年サッカーチーム・津久井FCに入団。中学2年だった2012年に、翌年から創設されるノジマの下部組織(15歳以下)のテストを受け、1期生として入団した。
串川小学校、串川中学校を学び舎に育ち、現在は南区の麻溝台高校に在学。朝6時に起床し自宅からバス、電車、自転車を乗り継いで1時間半かけて通学し、学校が終わると南区新戸にあるノジマフットボールパークで練習に励む毎日だ。
ドゥーエは18歳以下の選手で構成されるチーム。いわばトップチームの妹的存在で、現在25人が所属。田中選手は主将を務め、中盤下がり目の位置でプレーする。自らシュートするよりも、意識するのは「パスで周囲を生かすこと。スルーパスでチャンスを演出したい」。ドゥーエを率いる遠藤省太監督は、「攻守にわたりハードワーカーで、汗かき屋。普段からメンバーに対して気配りができ、チームにいなくてはならない精神的支柱」と教え子を評価。「下部組織から初で、しかも地元出身選手。今後のステラ、相模原市にとっても活力になる。来季1部リーグに上がるトップチームで、1年目からメンバーに入るという強い気持ちをもって臨んでほしい」と話した。
またトップチームの菅野将晃監督は、「下部組織出身ということに関係なく、あくまで本人の力を評価した。クレバーで、これから身体的な強さも身につけられる選手。2、3年後には中盤の一角に入ってほしい」と期待をかける。
大学進学も迷ったものの、周囲からも背中を押され入団を決意。田中選手は、「下部組織の1期生として、入団した時からトップチームに入りたいと思っていたので、昇格できるのは嬉しい。自分の特長を出して、少しでも早く試合に出場したい」と抱負を語った。
「笑顔が印象的」
田中選手の小中学時代を知る津久井FCの福川裕史代表(61)は、「笑顔が素敵な子で、とにかくサッカー好きという印象。基本練習でもにこにこしながら淡々と取組んでいた」と当時の田中選手の様子を語り、「プレーはとてもクレバーだった。特出した技術があるというより、まじめに目の前の課題をこなし、実績を積み上げていくタイプ。その彼女の一番の良さを大事に育っていって欲しい」とエールを贈った。
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