寒空に響くジャズの音 逗子市池子在住の秦野 春樹(はたの はるき)さん
気温5度。寒空の横須賀中央のYデッキ下。凍てつく空気に戦いを挑むかのように、年季の入ったテナー・サックスでジャズのスタンダードナンバーを吹き鳴らす男性がいた。逗子市池子在住の秦野春樹さん(62歳)だ。
ジャズミュージシャンの秦野さんが路上で演奏を始めたのは10年ほど前。かつての活躍場所だった横須賀のピザハウスやジャズバー、グランドキャバレーが軒並み姿を消したことが理由だったという。「場所がなければ自分で開拓するしかない。人に聴かせて、楽しませてこそ音楽。行き交う人を立ち止まらせることができれば『やった』という感じ」と真冬の寒さも意に介さない様子。
”ジャズ流し”を自称する秦野さん。「時には演歌もせがまれるが、そこはジャズ風の味付けで」とリクエストにも応える。秦野さんがサックスを鳴らすと閑散としていたあたりがにわかに活気付く。通行人がしばし足を止めて聴き入る、金曜夜のおなじみの光景だ。
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