子どもの育成支援や放課後の居場所作りの場などとして昨年4月に開所した体験学習施設「スマイル」(逗子市池子)。児童館機能を有する市内唯一の施設として利用が軌道に乗る中、そのあり方について議論を重ねている団体がある。地域の学生らが組織する「スマイル学生委員会」だ。子どもたち自らが市への”提言者”となり、より良い施設にしようと活発な意見を交わしている。
「スタジオの利用者があふれている。団体登録制を導入した方がいいのでは」「利用者の意見を聞く目安箱を設置しよう」。7日、同施設内にある多目的室では学生委のメンバーが検討課題を話し合っていた。この日集まったのは小学生から大学生まで7人。時折雑談を交えつつも、意見を交わす表情は真剣そのものだ。
主な活動は月1度の定例会。施設の利用方法やルールなどについて話し合うほか、それぞれが受け持つ広報活動やイベント企画の進捗状況などを確認する。会議には市の担当職員ら大人も同席するが、自主性を促すため、議事進行など最低限のサポートにとどめる。
会議では、施設を利用する子どもたちが自らの課題に対して向き合う一方、出された意見や要望は指導員がパイプ役となり、市所管へ提案として報告する。中には実際に行政に反映されるものもあり、「子どもならではの視点で大人がはっとさせられるものも多い」と指導員の鈴木敬子さん。またこうしたやり取りは参加者のやりがいにも繋がっているようで、学生委の只川美和さん(小6)は「自分たちが言ったことが形になって返ってくるのが面白い」と笑顔を見せた。
現在学生委は次年度に向けた年間計画策定の真っ只中。多目的室を子どもの居場所として開放する「スマイル・スペース」や専門家を招いてその仕事に触れる「スマイル・ラボ」の企画など議題は尽きない。オブザーバーとして参加する石田凪さん(大学1年)は「色々なアイデアが出る中で自分自身もいい意味で貪欲になれる。将来の勉強にもなります」と意気込む。同施設の山田隆センター長は「若いうちから地域の課題に積極的に関わることでまちの担い手育成にも繋がるのでは」と期待を込めた。
学生委では2月14日(土)、バレンタイン用のチョコレートを作るワークショップを開催する。多目的室で午後1時から6時。参加無料。
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