『北條初夏の陣 〜 Fリーグオーシャンカップ2014in小田原アリーナ』が5月22日から25日に行われ、湘南ベルマーレが3位になった。湘南がオーシャンカップで入賞したのは今回が初めて。
同大会は、今季Fリーグに加入する2チームを含む14チームによるトーナメント戦。ホームチームの湘南ベルマーレと、前回大会優勝の名古屋オーシャンズはシードとなり、2日目の準々決勝からの出場となった。
奇跡の大逆転劇
23日の初戦は、前日に3-0と完封し勝ち上がってきたフウガドールすみだと対戦。地元開催のプレッシャーからか動きが悪く、前半で2ゴールを許してしまう。後半開始直後にはさらに失点を喫するが、10分にはNo.4岡野健がゴールをこじ開け、反撃の狼煙を上げる。ゴールキーパーも攻撃に参加するパワープレーを仕掛けると14分、15分と立て続けにNo.10ボラがゴールに突き刺し同点。会場のボルテージは最高潮に。17分には、フットサル日本代表にも選ばれているNo.11内村俊太が逆転弾を決め、3点差をひっくり返し4-3で勝利を収めた。
狂った歯車は噛み合わず
準決勝はペスカドーラ町田と対決。前半2分に先制点を許すと、全ての歯車が狂い始め立て続けに失点。前半を0-4で折り返す。後半立て直しを図りパワープレーに出るも、カウンターからさらに2点を献上。狂った歯車は再び噛み合うことなく0-6で完敗した。
悔しさをバネに
最終日、3位決定戦の対戦相手はシュライカー大阪。例年、名古屋と優勝争いを繰り広げる強豪チームだ。
攻守にわたり良いプレーを見せるが前半9分、簡単なミスからカウンターを喰らい失点してしまう。後半、湘南が積極的に仕掛けると6分、初戦で決勝弾を決めた内村が押し込んで同点に。終盤には両チームともパワープレーで決勝点を狙うも、互いにゴールネットは揺らせず1-1の同点で試合終了。PK戦へともつれ込んだ。
PK戦では、初戦、準々決勝と出場機会に恵まれなかったNo.2GK冨田祐耶が大阪の2本目を阻止するも、両チームとも5本中4本成功でサドンデスに突入した。湘南6人目が決めると、大阪の6本目を再び冨田が気合のセービング。5-4で接戦を制した。悔しさをバネに少ないチャンスをものにした冨田は「いつでも出れる準備はしていた。試合を楽しむことができ、負ける気がしなかった」と振り返る。
地元の意地を見せ、3位の座を掴んだ湘南には、表彰状とプレート、強化費50万円、寄木シャーレが贈られた。大会を終え伊久間洋輔監督は「優勝できなかったのは残念だが、みんなが最後まであきらめなかった。2市8町のサポーターのおかげで3位になれた」と感謝した。またリーグ戦を控え「目標はもちろん優勝。『試合が観たい』と言ってもらえるチームにしたい」と抱負を語った。