神奈川県は、県西地域の豊かな自然や地域資源を活かし、健康をテーマにした観光資源を外国人に紹介するため、海外メディアを招聘、PR活動を行った。12月10日には、英国メディア4人が小田原を訪問。小田原城やういろう、だるま料理店で日本の歴史や文化の一端に触れ、堪能した。
県では、外国人観光客の半分が東京を起点に日本国内を観光する中、神奈川県内に誘引するため、何が「刺さる」のか、を海外メディアの反応を通して探るのが狙い。
この日、ういろうでは外郎武社長が和服姿で出迎え、外郎博物館を案内。同家の歴史などを紹介するとともに、日本の紙と木の文化や資源の少ない中での工夫なども説明した=写真。
県内では、2019年にラグビーW杯の決勝戦が、横浜の日産スタジアムで開催されることが決まっている。県の海外プロモーショングループの中尾一城リーダーは「期間中や試合と試合の間の時間を利用して、県内を回ってもらうための隠れたコンテンツを発掘できれば」と話し、横浜、鎌倉、箱根に続く観光地として、また未病に関連づけた健康増進ツーリズムとしての可能性に期待する。
小田原訪問を終え、3度目の来日というマーク・ジャクソンさんは「小田原城が印象深かったが、あわせて体験した武士や忍者のコスチュームも楽しかった」と喜んだ。冬場でも色づく紅葉の景色、人とのふれあいに感動したというエリザベス・アンダーソンさんは、「バラエティーに富んだ食材にワクワクした」と目を輝かせた。またデール・ウォーカーさんは「自然と街なかがこれだけ近接した場所は英国にはない」と感心していた。