小田原・箱根・湯河原・真鶴版
公開:2017年10月21日
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小田原で70年以上の歴史を持つ市民劇団こゆるぎ座の第65回公演「小田原藩婦道(ふどう)記」が10月14日・15日、市民会館大ホールで上演された。2回の公演で1100人が来場した。同作は2004年以来の再演。
舞台は江戸時代の小田原藩。家族に温かなまなざしを向けながら武家の誇りを重んじる次席家老・佐倉寛十郎、年ごろを過ぎても嫁に行かず「いかず後家」といわれながらも家を切り盛りするしっかり者の長女るいを中心に展開する喜劇だ。
佐倉家の日々の暮らしとともに描かれるのは、主君・大久保忠真公への家臣のまっすぐな忠誠心、周りの人々の思いやり、そして家族愛。観客はたびたび笑い声をあげ、時にほろりとしながら芝居を堪能した。
座長で寛十郎を演じた関口秀夫さん(78)は、「何度舞台に立っても本番の緊張感は特別。お客様に喜んでいただけたようで良かった」と安堵の表情を見せた。