「呉竹鮨寄席」節目の30回 地域とともに噺家育てる
厚い人情で成長見届ける
大口通にある寿司屋、呉竹鮨で行われている「呉竹鮨寄席」が6日、30回の節目を迎えた。二つ目だった桂歌助師匠に公演の機会を作ろうと始まった寄席。当日は近隣住民や同店の常連客など約40人が訪れ、古典落語「八五郎出世」と新作落語「ラーメン屋」の2演目を楽しんだ。
この寄席は同店が大口駅近くに構えていた頃から、約20年続いている。年1、2回開催し、今回で第30回を迎えた。歌助師匠の噺を楽しみに、毎回多くの人が訪れている。
落語家にとって、公演の場を作ることは容易なことではない。当時、同店に通っていた利用客から「歌助さんを応援してくれないか」と頼まれたことをきっかけに地元応援会を結成し、呉竹鮨寄席は始まった。その甲斐もあって1999年には真打に昇進。現在ではNHKの時代劇などにも出演し、お茶の間を魅了している。
常連の女性は「声の強弱が上手で聴きごたえがあった。古典ものから現代ものまで織り交ぜていてよかった」と楽しんでいた。歌助師匠は「呉竹鮨のお客さんに育ててもらった。この寄席がきっかけで、地区センターなどで公演する機会もできた」と感謝を述べた。次回は来年を予定している。
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