女性の就農拡大に向け、横浜市が女性農業者を認定して能力開発や交流促進などを支援する「よこはま・ゆめ・ファーマー」の認定者が決まり、平本春香さん(22)=羽沢町=ら3人が仲間入りした。
農業に従事しているか、農家世帯の構成員として地域活性化に向けた活動を行う60歳以下の女性を対象にした制度で、認定者は4年間にわたって能力向上セミナーの実施や女性農業者同士のネットワーク作りなどの支援を受けられる。1996年の創設以降、認定者は130人を超えた。
7月28日に横浜市役所で認定式があり、平本さんと大久保真美さん=瀬谷区=、中丸陽子さん=泉区=の3人が市環境創造局の小林正幸局長から認定書を受け取った。小林局長は「先輩ゆめファーマーの皆さんと一緒に、横浜の農業をどんどん盛り上げていってほしい。大消費地の横浜で、これからもおいしくて新鮮な野菜や果物、お米を市民の皆さんに届けてください」とエールを贈った。
若い感性で農業経営を
中央農業高校=海老名市=を卒業後に県立かながわ農業アカデミー=同=で2年間農業を学び、現在は同アカデミーの非常勤講師として勤めながら曾祖父の代から続く農家を継いだ平野さん。小学生の頃から収穫などを手伝っていたこともあり、「自分もいつか農業に携わるんだと考えていました」と振り返る。
祖父は夏野菜や果樹、父はスイートコーンやブロッコリーを中心に生産し、市場やJAの直売所、商業施設の地場産品販売店などに出荷。伝統的な家族経営を続ける中で、平本さんは「ホームページでのネット販売や自分たちの直売所など、新しい分野に挑戦していきたい」と、若い感性を経営に取り入れた販路開拓に意欲を見せる。
自身が勤めるアカデミーの女性研修生を受け入れるなど、後進の育成にも積極的だ。「自分が研修生だった頃、せっかく農業を学んだのに就農を諦めてしまう同級生も多かった。農業には大変な面もありますが、女性も就農しやすい環境づくりに向けて、これからは自分自身が取り組んでいく番だと思っています」と笑顔で話した。
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