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「使い切る文化」受け継ぐ 裂き織り作家、匣で展示

文化

掲載号:2021年4月22日号

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色鮮やかな展示作品と加藤さん
色鮮やかな展示作品と加藤さん

 古くなった着物などの布地を細かく裂いて織り直す「裂き織り」作家の加藤紹子さん=戸塚区在住=の展示販売会が、「くらしの器と自然食品匣(さや)」=西神奈川1の8の4=で行われている。

 裂いた布を横糸に使って織り上げる裂き織りは、江戸中期に東北地方で生まれたとされる。綿などが貴重だった寒冷地で、傷んだり不要になったりした布を再利用するために庶民の知恵から生まれた伝統工芸だ。

 加藤さんは退職した10年ほど前、古布をリメークするワークショップに参加したことがきっかけで裂き織りに興味を持った。「貴重な布を無駄にせず使い切るという考え方は、エコロジーの観点からも見直されるべき」と、手提げバッグやペンケースなどの小物を作り始めた。

 材料となる布は知人などから不要になった着物を譲ってもらい、織り始める前に糊や汚れを落とすため水洗いと天日干しを繰り返す。「長年たんすや押し入れにしまわれた着物は、防虫のために使用する樟脳(しょうのう)の臭いも強烈です」という。

 会場に並ぶ作品は、裂いた繊維を組み合わせることで生まれる独特の色味と風合いが魅力。「古いものから新しいものを生み出す面白さが裂き織りにはある。いろんな色彩が生まれるけれど、計算通りにはいかないところも面白い」と加藤さん。余った端切れはフレームに入れて壁に飾るなど、日本人の生活に根付いていた「使い切る文化」を今に伝えている。

 展示販売は6月9日まで。午前10時30分から午後6時。月・日曜、祝日定休。問い合わせは同店【電話】045・548・4901。

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