政府が発表した春の褒章で、区の民生委員児童委員協議会(民児協)会長を務める松島昌子さん=76・片倉=が長年にわたる委員としての功績で藍綬褒章を受章した。20年以上にわたる委員としての活動が実を結んだ受章に、「大きな章で身の引き締まる思いですが、地区や区の民生委員の皆さんと共に頂いたようなもの」と周囲への感謝を口にした。
民生委員は厚生労働大臣から委嘱され、地域で暮らす高齢者などの相談に応じたり必要な援助を行ったりして社会福祉の増進に取り組む。市内に4千人、区内だけでも300人ほどの委員がおり、それぞれの地区で活動している。
そっと寄り添う
25年ほど前から片倉で暮らす松島さんは、町内で委員の担い手を募集していることを知り応募。どんな活動を行うのかも分からなかったが、「地域とのつながりを生むきっかけになれば」と加入を決めたという。
委員になりたての頃には、困りごとはないかと独り暮らしの高齢者宅を訪ねた際に「私は民生委員の世話にはなりません」と突っぱねられたこともある。相手との接し方が分からず悩んだが、歴代の会長が語り継いできた「そっとさりげなく、寄り添うように」という言葉が支えになったという。2019年、女性としては初めて区の民児協会長に就任した。
新型コロナウイルスの影響で見守りの対象となる高齢者の外出控えが続き、「体の機能の衰えや心の問題につながることが心配」と松島さん。以前のように個別の訪問も難しくなる中、「マスクを着けて感染対策を講じながら、緩やかな見守りを続けていきたい」と、コロナ禍でも高齢者への寄り添いに力を注ぐ。
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