7月3日に発生した静岡県熱海市伊豆山地区の大規模土石流災害現場で、発生当日から12日にかけて行方不明者の捜索と救助活動にあたった横浜市消防局の隊員らが13日、林文子市長に活動を報告した。
同消防局からは延べ61隊220人の隊員が派遣された。代表して報告に訪れた5人は、堆積した土砂をかき出して高齢女性1人を救出したことなどを映像や写真などを使いながら説明。林市長は「無事に戻り感謝している。厳しく過酷な状況の中で、素晴らしい活動だった」と隊員をねぎらった。
特別高度救助部隊の吉田雅史消防司令は、「東日本大震災や2013年に発生した伊豆大島での土石流災害現場に匹敵する現場だった」という。現地入り後も雨が降り続き、再び土砂が流出する恐れのある中での救助活動。堆積土砂に胸まで埋まる場所も多かったといい、「一人でも多くの人を救出したいという思いだった。前へ進みたいが、思うように進めずもどかしさもあった」と、危険と隣り合わせだった活動を振り返った。
緊急救助隊には初めて女性隊員も派遣された。連絡記録係として参加した山形礼さんは、カメラを手にして土砂に踏み入りながら活動を記録。「このような現場でも女性隊員が活動できる部分はある。経験を今後に生かしたい」と話した。
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