振り込め詐欺の被害撲滅に協力しようと、神奈川ロータリークラブ(黒田隆嗣会長)が1月27日、神奈川警察署に防犯対策用の電話録音機50台を寄贈した。
クラブの創立60周年を記念した事業の一環。黒田会長ら会員数名が同署を訪問し、日下部裕也署長に目録を手渡した。日下部署長は「かけ子と呼ばれるだまし役は、自分の声を録音されることを一番嫌う。家庭に録音機を設置してもらえば振り込め詐欺の被害はほぼ防げるといわれているので、このような寄贈はありがたい」と感謝した。
録音機は、電話がかかってくると警告メッセージが流れ、通話が録音される仕組み。過去に振り込め詐欺の被害に遭った人や未遂で済んだ人などに無償で提供し、署員自らが訪問して設置まで行うという。
昨年の被害額 県下ワースト
神奈川区内では、昨年1年間で県下ワーストとなる約2億4千万円の被害が発生。件数も100件を超え、県内で3番目に多かった。今年に入ってからは、1月中に7件の被害が報告されているという。
署員は「鉄道駅や幹線道路が多く、犯人が逃走しやすい土壌であることも関係している」と分析する。同署では、WBAバンタム級王者で区内の大橋ボクシングジムに所属する井上尚弥選手を起用した啓発ポスターを作成するなど、各所と連携して被害抑止に向けた施策を展開している。
クラブの会員から「2020年は、県内ワースト3からの脱却を」と言葉をかけられた日下部署長は「具体的な手口をお年寄りに周知し、被害減少に向けて取り組んでいきたい」と応じた。
同会では、2月4日にも神奈川区役所で録音機の寄贈を行っている。
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