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区内ゆかり 横浜最古の仏像 市歴史博物館に展示中

文化

公開:2021年2月25日

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飛鳥時代の制作と伝わる「如来坐像」
飛鳥時代の制作と伝わる「如来坐像」

 かつて八幡神社=松見町=の御神体として祭られていた、横浜市域に伝わる最古の仏像「如来坐像(伝阿弥陀如来像)」が、横浜市歴史博物館=都筑区中川中央1の18の1=で開催中の特別展「横浜の仏像」に展示されている。

八幡神社の御神体

 この如来坐像は飛鳥時代の7〜8世紀に制作されたという金銅仏で、高さ約25cmの比較的小さな仏像。像の下半身を覆う衣が台座にかかる裳懸座(もかけざ)や短い前腕、体の比率に比べて大きな手足、胸を張り肩幅の広いプロポーションなどが特徴で、飛鳥時代に作例の多い止利様式と初唐様式の折衷的な仏像とされる。

 19世紀初頭には八幡神社の御神体だったことが史料に残っており、明治初年に発令された神仏分離令を受けて同神社の別当寺だった松蔭寺=鶴見区=に移された。その後、1947年に横浜市資料調査会が寺院調査を行った際に歴史的価値を見出され、以降現在まで東京国立博物館の寄託となっている。古代から横浜の地に伝来した可能性もあるとされる市指定有形文化財で、由緒あるものだ。

 八幡神社の氏子総代は「神仏分離令による廃仏毀釈運動で、全国の貴重な仏教遺産がことごとく破壊されたと聞きます。その中で八幡神社では御神体を残そうと、当時の氏子が金6両を添えて松蔭寺に託したそうです。貴重な文化財を守った当時の氏子に感謝ですし、それほど大切にしていた仏像なのだと思うと感慨深いです」と話す。

3月21日まで展示

 特別展「横浜の仏像―しられざるみほとけたち」では、この如来坐像をはじめ、横浜の代表的な諸仏や長らく非公開だった秘仏、新出の仏像など約40体が集結。平安・鎌倉時代の仏像を中心に、時代ごとに多彩な個性を感じることができる展覧会になっている。

 会期は3月21日(日)までで、午前9時〜午後4時30分(当日券発券〜4時)。月曜休館。観覧料一般千円、大学・高校生700円、小中学生・市内在住65歳以上500円。同館では感染症対策として、日時指定オンラインチケットの事前購入を推奨している。詳細はホームページ「横浜の仏像」を検索。
 

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