片倉町にあった商店街を復活させようと、地元の佐藤テレビ音響社店主・佐藤誠さん(62)が奮闘している。「片倉を元気に」を合言葉に周辺の商店などに加入を呼び掛け、来年初旬の設立を目指す。
片倉町を南北に貫く新横浜通り沿いにはかつて「片倉町商和会」という組織があり、佐藤さんによると昭和50年代のピーク時には40軒ほどが加盟していた。しかし高齢化や後継者不足などで廃業する店舗が増え、商和会の運営が困難となり活動を休止。シンボルだったアーケードも2015年に撤去された。
父の徳昭さんが西区で創業し、1999年に片倉に移転した電器店の二代目として商売を続ける佐藤さんは、地元の活性化に向けてかねてから商和会の復活を望んでいたという。その思いは昨年から続くコロナ禍で一層強くなり、「行政の支援を受ける際には団体としての基盤があったほうがいい」と考えている。
今年度、県の商店街魅力アップ事業補助金の申請が採択されたことを契機に活動を本格化。商和会復活を知らせるチラシを作り、片倉町入口交差点から市営地下鉄片倉町駅までの通りにある150軒ほどの事業所に手配りしたところ、10軒以上から賛同の声が上がった。10月まで入会の呼び掛けを続け、来年初旬の総会で立ち上げる予定だ。
設立後はホームページの開設や空き店舗の活用、3年前から有志で企画しているイベント「大丸ストリートフェスタ」の開催などを通して、地域住民に商和会の存在をアピールしたいという。佐藤さんは「ここ数年で新しい店も開店し、子育て世代も増えている。商店街という人を呼び込む機能が生まれれば、片倉がもっとにぎわうと思う」と話している。
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