神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
神奈川区版 公開:2022年1月6日 エリアトップへ

神奈川図書館 「亀の甲せんべい」歴史今に 20年ぶりに資料再編

文化

公開:2022年1月6日

  • X
  • LINE
  • hatena

 神奈川宿の名物とされた「亀の甲せんべい」にまつわる歴史を、神奈川図書館職員の篠崎順一さんが20年ぶりに再編し、2冊の書物にまとめた。

 東海道の神奈川宿に伝わる浦島太郎伝説にちなんだ亀の甲せんべいは、旅土産などとして江戸時代から大名や庶民に親しまれてきた。しかし歴史を継いでせんべいを販売してきた和菓子店が2005年に廃業し、300年近い歴史が途絶えた。

 同図書館は、東海道宿駅伝馬制度の制定から400年となる2001年に『亀の甲せんべい資料集 東海道神奈川宿名物』を刊行。文献などの情報を整理した歴史編と、亀の甲せんべいが登場する文学作品の文章をまとめた資料編で構成された書物の編集・発行を手掛けたのが、篠崎さんだった。

当時の記録もとに

 篠崎さんは刊行の3年後に異動となり、定年退職した19年から再任用職員として同館で勤務。15年ぶりに戻ってきた図書館の倉庫で、当時の記録ノートを発見したという。ノートには、亀の甲せんべいの創業家である若菜屋の関係者4人への聞き取り調査で判明した店舗の様子や製法、関東大震災時や戦後の動向などが記されていたことから、これらを『若菜屋調査資料集 神奈川宿名物亀の甲せんべい元祖』として新たにまとめた。

 資料編にあたる部分は、神奈川区史などの史料を洗い直すことから始めた。黒船とともに来日した牧師が食したとされる記録や、江戸時代には若菜屋以外にも現在の普門寺や大綱金刀比羅神社の位置にせんべいを扱う店があったことなど、新たな事実や図版を盛り込んで『資料でたどる亀の甲せんべい 東海道神奈川宿名物の二百年』として改訂した。

 約2年をかけて2冊をまとめた篠崎さんは、「2001年の刊行物を含めて3つ全てを読んでもらうことで、より理解してもらえると思う。忘れられつつある亀の甲せんべいを再認識してもらえたら」と話している。

 3冊は市内各区の公立図書館で閲覧と貸し出しを行っている。問い合わせは神奈川図書館【電話】045・434・4339。

神奈川区版のローカルニュース最新6

新港ふ頭で4月28日、5分間の花火

新港ふ頭で4月28日、5分間の花火

「横浜スパークリングトワイライト」

4月27日

横浜市内事業所 男性の育児休業取得率 前回から大幅増の40・6%に

国の重要文化財、神奈川県庁本庁舎が5月3日に5年ぶり一般公開

アートで社会課題を表現

EduArt

アートで社会課題を表現

区内児童の作品も多数

4月25日

最上階施設の開業日決定

鶴屋町高層ビル

最上階施設の開業日決定

6月20日 イベントホールなど

4月25日

非常用トイレ備えて安心

自宅便座に簡単設置

非常用トイレ備えて安心

マンションで逆流トラブル

4月25日

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 4月18日0:00更新

  • 2月29日0:00更新

  • 2月15日0:00更新

神奈川区版のあっとほーむデスク一覧へ

イベント一覧へ

コラム一覧へ

神奈川区版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2024年4月27日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook