カンヌ国際映画祭「ある視点部門」で日本人初の監督賞を受賞し、1日からロードショーされている映画『岸辺の旅』。さがみはらフィルムコミッションが撮影支援した作品で、緑区内7カ所で撮影されている。公開を記念して12月25日(金)まで、「映画『岸辺の旅』公開記念パネル展示」が、相模原市役所本庁舎1階ロビー展示スペースで開催されている。
相模原市は都心から地理的に近く自然も豊かで、昔から映像作品の撮影地として利用されている。特に旧津久井地域は、相模川や道志川などの風景がロケ地として選ばれ、数多くの作品が撮影されている。
そうした中、映画、TVドラマやCM等のロケーション撮影や映像関連産業の誘致支援活動を推進するため、市は、2005年に「さがみはらフィルムコミッション」を設立。同コミッションが撮影の許認可に関する情報提供や連絡調整、エキストラやロケ物件の確保や協力などを支援。観光振興や地域経済の活性化を図るとともに、映像を通して「相模原」を市内外に発信する役目を担っている。
その成果もあり、昨年は映画、TV、CMなど市内で55件が撮影。その中には、映画『バクマン。』『はなちゃんのみそ汁』やフジテレビドラマ『HERO』などの話題作もある。
数多くの地元住民がエキストラ出演・協力
『岸辺の旅』は深津絵里さん、浅野忠信さん主演の夫婦愛をテーマにした作品。緑区内では昨年6月に6日間、藤野倶楽部所有の古民家「無形の家」、ふじの森のがるでん所有の倉庫、中尾生活改善センター、道志新田付近の道と河川敷、旧小渕小学校など、7カ所で撮影された。監督の黒沢清氏は「ありふれた田舎の日常が撮れました。山道の風景など、特に自然の山々は素晴らしかった」と藤野地域の印象を話した。また、撮影には、地元住民や子どもたちが多数エキストラとして参加。古民家「無形の家」では、撮影用に住民が畳の和室を板張りに直したり、納屋を部屋に改築する手伝いを行うなど多方面で協力している。
同フィルムコミッションでは「撮影には多くの地元の方々に協力して頂きました。パネル展示では、撮影シーンの写真が飾られるので、多くの人に見てもらえれば」と話している。
詳細は同つくい事務局【電話】042・689・4747。
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