相模原市議会は9月定例会から本会議場の傍聴席に字幕表示モニターを設置している。音声を認識して文字化するもので、聴覚障害者や難聴の高齢者らが本会議を傍聴する場合も、議場での発言を視覚で理解することができるようになった。
音声を文字化
同システムは、議場内のマイクで拾った音声をAI音声認識エンジンを活用して文字化し、傍聴席に設置されたモニターに映し出す仕組み。議員や市職員の本会議での発言がリアルタイムで可視化される。漢字には振り仮名もつく。これにより、聴覚に障害のある人や高齢者が、発言内容を視覚で理解することができる。加えて、市議会局では「聞き慣れない専門用語などの理解にも効果的」と期待する。
議会局によれば、導入の目的は「分かりやすく開かれた議会を実現する」こと。これまでも市は議会のバリアフリー化に向け、車椅子用の傍聴スペースの確保、点字・録音版の議会だよりの発行などに取り組んできた。議会局議事課では「さまざまな策を打っているが、実際の利用者数が少ないのが課題。より多くの人に関心をもってほしい」と話している。
議会改革の一環
議会改革は、これまで議会運営委員会(大槻和弘委員長)を中心に進められてきたが、昨年7月、より集中的な議論を行うため同委員会の諮問機関として議会改革検討会(阿部善博座長)を設置。協議の上、36項目の推進を決定した。
その1つとして、傍聴しやすい環境を整えるため、モニター設置について検討。先行導入していた川崎市議会の視察などを経て、相模原市議会でも実施する運びとなった。同委員会の西家克己副委員長は「予算や文字化の精度などを確認し、実現可能との判断に至った」と振り返る。
議会改革について大槻委員長は「市政全般を市民が理解できる環境を整備するのは議会の使命。継続して課題解決にあたっていく」とし、過去5年分をネット配信している議会の録画中継をさらにさかのぼる案などを検討しているという。
「共にささえあい 生きる社会」相模原市は、全ての人が共に支えあって生きる共生社会の実現を目指しています。 https://www.city.sagamihara.kanagawa.jp/kosodate/fukushi/1026641/1012901.html |
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