関東大震災による土砂災害で16人が亡くなった鳥屋地域の地震峠について歌った「地震峠と十六の瞳」のミュージックビデオ(MV)が完成し、2月2日から動画サイトのYou Tubeで配信されている。
この曲は、被害の教訓を後世に伝えようと、遺族や地域住民らで組織する鳥屋地震峠を守る会が名倉在住でシンガーソングライターの芳晴さんに制作を依頼。曲は昨年8月に完成した。
MVの構想は曲の制作段階からあったそうで、9月のイベントで地域に曲が初披露されると、それから本格的に制作が進んでいったという。MVには芳晴さんのほかに、娘の遠藤百華さん、芳晴さんと親交のある認定保育室のびるっ子(牧野)の園児が登場。撮影は篠原と青山で行われた。
未来へつなげる
完成したMVに芳晴さんは、「とても良いものができた」と満足げに話す。「曲ができてから、いろいろな場所でこの曲を歌うが、とても評判が良い。歌詞を自分の事のように聞いている、子どもや孫が同じ目にあったらと想像してしまう、災害を自分事として感じられなかったが感じられるようになったなど、いろいろな感想を聞く」と続けると、「亡くなった方に思いを寄せ、震災や災害に備える気持ちを抱き、そして子どもたちの未来につなげるきっかけになれば」と曲への思いを言葉にする。
地震峠のある鳥屋地域でもMVの完成を喜ぶ。同会の秋本敏明さんは「とてもクオリティーが高く、訴求力のある映像だと感じた。特に映像を通して自然に対する畏れを感じさせる。歌詞の中の『生きてる僕らのできること 鳥屋の未来を守ること』とある通りに、それぞれに置き換えて、全国に広まっていってほしい」と願う。さらに、鳥屋学園でも「学校として歌い継いでいきたい」と話している。
特別番組も放映中
動画は芳晴さんのYou Tubeチャンネル「芳晴スタイル」で公開中。また、緑区役所などのデジタルサイネージでも動画の一部を放映している。
なお、ケーブルテレビのJ:COMチャンネルでは地震峠の特別番組「地域発 未来へつむぐ安心安全 相模原 おばあさんが残した山津波の記憶」を放映中。番組は3月の毎週水曜日、毎週金曜日の午後5時45分から、3月31日(日)の同2時15分から。放映中の番組は右記の二次元コードからも見ることができる。
また、「地震峠と十六の瞳」などを芳晴さんと一緒に歌う会「芳晴と歌おう」が3月15日(金)、午後1時30分から津久井中央公民館の視聴覚室で開催される。
参加無料。予約不要。詳細、問い合わせは【携帯電話】090・2643・6043。
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