映画「すべての夜を思いだす」の監督・脚本を務めた 清原 惟さん 多摩市出身 31歳
「日常」にこだわり撮影
○…約5年をかけた最新作が完成し、来月公開を迎える。「3人の女性とまち自体が主人公。人々の日常とまちの魅力を見てほしい」。公開を前に取材や劇場用のパンフレット制作など多忙な日々を過ごす。映画撮影では商店街や協力してくれた人が多かったことから先行上映会を市内で実施することに。すでにチケットは完売したが「特に手伝ってくださった市民の方に見てもらいたい気持ちが強かった」と感謝の気持ちを表す。
○…監督をめざしたのは高校生の時。友人と遊びで映画を作ったことがきっかけ。「映画を撮ることで自分自身の世界の見え方が変わる瞬間が面白かった」。大学時代にに同級生と共同で製作した作品が「ぴあフィルムエスティバル」に入選したことから注目を集めた。「当時は何も分かっていなかったけど経験を積んで楽しみ方が分かってきたのかな」。多くの人と映画撮影することの楽しさを実感している。
○…4歳まで市内で過ごした。「公園や緑が多くて原風景という印象」。映画製作のため市内を訪れてはリサーチを繰り返した。息抜きは散歩。「歩きながら、その場所の風景を見ることが好きですね」と話し、多摩丘陵地を歩き回った。「多摩市内を歩くのが楽しく魅力的なまち。『ここに道があったんだ』って新たな発見がいつもありますね」と微笑む。
○…「普通に生きている人の日常を映画にしたい」。映画製作に関するこだわりは変わらず、これからも邁進していく。今作では図書館で手にした書籍をもとに著者を探し出して話を聞いたり、ニュータウン草創期の住人にインタビューを行うなど丁寧な作品作りで完成させた。「まちにこの映画を作らせてもらった感じ。多摩のまちにとても感謝しています」
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