横須賀版 掲載号:2011年2月25日号
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NPO法人 フラワーキャンドル 「花」がつなげる福祉の輪 コンサートの「祝花」をアレンジ、福祉施設へ寄贈

「紫色の花、いいにおいがする」。花が置かれた食堂に、子どもたちの笑顔がこぼれる。室内もぱっと明るくなった
「紫色の花、いいにおいがする」。花が置かれた食堂に、子どもたちの笑顔がこぼれる。室内もぱっと明るくなった

 色とりどりの花々を目にし、笑顔になる子どもたち―。この花の2番目の「もらい手」が彼らだ。NPO法人フラワーキャンドルでは、コンサート会場に届く「祝花」を終了後に回収し、福祉施設に寄贈する活動を2005年に開始。横須賀市内でも児童養護施設や介護施設などで、多くの人に癒しと夢を与えている。

 横浜アリーナや日本武道館など著名なホールで行われるコンサートやイベント。アーティストには多くの「祝花」が届く。しかし、人の目に触れ、その役目を果たすのは数時間だけ。イベント終了後、処分されるその花々を活用できないかと、6年前に始まったのがこの活動だ。

 「花だからできる福祉活動がある」。そう語るのは、同NPOで「花の橋渡し役」を務める安田弥史さん。高校卒業後、芸能関係の仕事に携わり、テレビ局などで彩られる多くの花を見ていた。「花」の存在は、この世界の華やかさを象徴するもの―しかし、その役目を終えると処分されてしまうという現実を目の当たりにした。シンプルに「もったいない」と思った。「この花をもう少し長く活かせられないか」と、仲間と相談し、企画したのが施設への寄贈だった。

*  *  *

 初めての訪問は、大磯町の児童養護施設「エリザベス・サンダースホーム」。1回きりと思っていたが、子どもたちの喜ぶ姿に胸を打たれた。運送業務など家族の協力も得て体制も整い、少しずつ訪問する施設も増えていった。自身も横須賀市内の花屋でアレンジメントなどの指導を仰ぎ、花に対する知識や技術を研鑽。現在は、東京都内と横須賀市内(衣笠IC近く)に拠点を設け、10人近くで活動する。コンサート終了後、スタッフ数人で会場に向かい、花を回収。傷んでいる花などを選別し、再度花束(アレンジ花)として作り直す作業を経て、施設へと向かう。この数年間で施設に赴いた回数は、神奈川県内と東京都内を中心に延べ1万カ所を超える。「すべての施設に行けるわけではないが、イベント会社、コンサート関係者の協力があってこそ。継続できることに感謝したい」。

 また、花の寄贈だけでなく、回収した花の「スタンド(花台)」の再利用も始めている。横須賀市内の授産施設(NPO法人自立障害者支援協会シーガルネットワーク)にスタンドを提供。清掃・補修・塗装をして、花市場で販売し、再び花屋さんの手元に戻す事業が行われているという。

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 今月22日、市内小矢部の春光学園に届けられた花々。前日、渋谷C.C.レモンホールで行われたザ・クロマニヨンズのライブに贈られていたものだ。「花は、夢をかなえたアーティストを象徴するもの。この花が子どもたちの夢を描くきっかけになれば。花が枯れても、何か残せるものはあるはず」と安田さん。春光学園副園長の児山さんは「これらの花を通して、様々なことを学び取り、興味と関心につなげてほしい。イベントに来場するファンや一般の人にも、こうした施設との架け橋になっていることを知ってもらえれば」と話す。癒しだけでなく、夢や希望をもたらす彩りが、心を灯している。
 

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