全国大会ほかで優勝独占 小学生ソフト 盤石の強さ
この夏、横須賀の小学生ソフトボールチームは快進撃を遂げている。今年7月に開催された「第26回全日本小学生男子ソフトボール大会」に横須賀選抜が神奈川県代表として出場。4年ぶり5度目の優勝を果たした。今年3月と8月の全国大会でも1位、4月に行われた関東大会でも見事優勝という負けなしの輝かしい成績を収め、全国屈指の強豪チームとして名をはせている。
選りすぐりの精鋭たちで構成される選抜チーム。毎年開催されるセレクションには100人前後のエントリーがあり、短距離走のタイムや基本的なプレーフォームなどを審査し、約1カ月かけて登録メンバーを絞っていく。7月の同大会では、90キロの剛速球を誇る全国でも指折りの小学生ピッチャー諸泉大輔くん(山崎小6年)がノーヒットノーランを達成。他チームを寄せつけない投球で全国制覇に貢献した。
一方、市内には約40の少年クラブチームがあり、日々練習に汗を流す。その1つ三春町に活動拠点を置く「三春マリーンズ」は、今年7月に行われた「夏季神奈川県少年ソフトボール大会」で優勝し、出場74チームの頂点に立った。3位には豊島と大塚台のチームがそれぞれ入賞し、横須賀のレベルの高さを見せつけた。
横須賀勢なぜ強い?
強さを支える1つの柱として、市民への浸透が挙げられる。横須賀とソフトボールの関係は戦後まで遡る。市教育委員会が発行する「横須賀市体育のあゆみ」によると「米軍基地内で米国人が行い、基地関係者によって早くから見聞されていた」と記されている。
中学校の授業や部活動に導入され、昭和24年には市内中学校大会を開催。その後、高校・会社・町内会へと裾野を広げ、市民の身近なスポーツとして発展してきた。”基地の街”横須賀ならではの特異な地域性が、元女子ソフトボール日本代表選手の高山樹里選手や西山麗選手を輩出するなど現在の高い技術力の形成につながった。
また、「野球選手をめざす子どもたちの育成にソフトボールは有効」と話すのは横須賀選抜の谷本正美監督。重い球で強肩や長打力が向上し、距離が短いベース間でのプレーは俊敏性を養えるのだ。市内出身のプロ野球選手では、埼玉西武ライオンズの秋山翔吾選手、横浜DeNAベイスターズの内藤雄太選手、千葉ロッテマリーンズの早坂圭介選手がソフトボール経験者。
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