久里浜商店会 吹奏楽部後援会を結成 楽器不足解消めざし募金活動
久里浜商店会協同組合は、吹奏楽楽器の慢性的な不足に悩む地元・久里浜中吹奏楽部の活動を後押しする「久里浜中学校吹奏楽部を応援する会」を結成した。楽器補充の資金確保を目的とし、募金活動を開始。買い物客に協力を呼びかけている。
久里浜商店会は、「まちぐるみで子育て支援に取り組む」商店会として、10年以上前から近隣の小中学校から職業体験を受け入れている。ほかにも、商店会主催のイベントでは特別プログラムを設け、部活動の成果を発表する場を提供するなど、地域交流を盛んに行っている。久里浜中学校吹奏楽部も、一昨年5月からイベントに出演し、聴衆を魅了する演奏で華を添えてきた。
商店会のメンバーは定期的に交流を重ねるなかで、慢性的な楽器不足を抱える同部の内情を知り、有志による後援会の発足を提案。「久里浜中学校吹奏楽部を応援する会」の結成に向けて、昨年11月から準備を進めてきた。「久里浜中学校吹奏楽部を応援する会」の発起人は、同商店会のほか、久里浜観光協会、久里浜中学校評議員、町内会・自治会の会長、歴代PTA会長が名を連ねている。
「久里浜中吹奏楽部の楽器が足りません。みなさん、応援してください」―今月下旬から久里浜商店会組合店の店頭に募金箱を設置し、善意の寄付を呼びかけている。募金は1口1000円から。楽器は1つあたりの単価が高いため、目標金額は200〜300万円。商店会を訪れる買い物客のなかには、同校に通う生徒の保護者や卒業生が多く、趣旨に賛同する人の輪が既に広まり始めているという。今後は、地域外からの募金にも対応するため金融機関の振込口座を設け、募っていく予定だ。
応援する会メンバーの森下守久さんは、「久里浜中学校の卒業生をはじめ、地域の皆さんの温かい力を結集して、子どもたちの教育環境を守りたい。ご協力を宜しくお願いします」と話している。
部の存続も危惧
今年創部9年目を迎える久里浜中学校吹奏楽部。市内屈指の生徒数を擁する大規模校ということもあり、創部から徐々に部員は増え、約70人の部員が所属している。そのため楽器は常に不足の状態。現在は顧問が自費で購入した私物の楽器を生徒へ無償貸与して、急場を凌いでいる。しかし、長期的な目で見ると部の存続は危うい。仮に人事異動で顧問が他校へ転任すると、全て返却しなければならないからだ。
昨今では現状を知った市民から使わなくなった中古楽器が寄贈されるケースも増えているが、問題解消には未だ時間を要している。
吹奏楽部活動に対する市の補助は修繕費として、年間10万円。久里浜中だけでなく、他の中学校でも楽器不足は慢性的な悩みの種となっている。
|
<PR>
|
|
|
|
|
|