横須賀市の高齢化率(65歳以上の人口)は約3割―。今後、その割合は増えていくと見込まれている。市や市民団体では、スポーツや体力づくり、地域活動・ボランティアなどで「生涯を現役で過ごす生きがいづくり」に力を入れる。今月28日には、「生涯現役フォーラム2015」を実施。さらに今月と来月を「ひくてあまた月間」として、シニア世代対象の講座・講演会が行われている。
3年前にスタートした「ひくてあまたプロジェクト」は、市内の民間4団体(市民活動センター・生涯学習センター・ボランティアセンター・シルバー人材センター)で構成、シニアの”生きがいづくり”に取り組んでいる。
定年退職後のシニア世代は、家庭や地域から孤立し、仕事に代わる生きがいを見つけられず、「定年うつ」など心の病を患うこともあるという。一方で、市民活動団体は、後継者不足や高齢化などの課題を抱えている。同プロジェクトでは、意欲のある定年退職前後から団塊の世代を対象に、新規の参加者を求める市民団体の活動とマッチングを行っている。
「つながり」着目
今月と来月は「ひくてあまた月間」として、体験講座や講演会を実施している。昨年の2月・11月に続き、3回目の開催。ウォーキングや「育じい」のワークショップ・料理教室・障害者支援・パソコン講習など、約70の団体が参加する。「生きがいを模索するシニア世代が、これまで培ってきたキャリアやノウハウを活かす場としてだけでなく、地域の一員として仲間を増やす一歩になれば」と、事務局の高橋亮さん。地域との接点を増やすことで、地元の課題やまちづくりへの関心を高めることも狙いのひとつ。「シニア男性に限ったことではなく、ボランティアや社会参加で、人や地域とのつながりを広げてほしい」と話す。
また、市と同プロジェクト実行委員会では、今月28日(土)に「生涯現役フォーラム2015」を開催。県立保健福祉大学を会場に午前9時45分開始、参加無料。「相続と資産活用」「定年後の生活設計」「終活のススメ」など、当日参加の講座や地域活動紹介コーナーも設けている。
官民連携
市が進める「生涯現役」は”生きがいづくり”に加えて、介護予防事業やラジオ体操・ウォーキングなどの健康増進の3つが大きな柱。「市役所の各部署と大学や市民団体がそれぞれの役割を持って連携できている」と高橋さん。今後も、フォーラムや体験講座を定期的に行っていく考えだという。
|
<PR>
横須賀版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|