ピーク時との落差が課題
横須賀市は無人島・猿島の閑散期対策として、民間事業者が開設している空きスペース紹介サイトの利用を今年度から始めている。12月から2月末まで猿島航路の運航は土日祝日のみとなる。これ以外の日でイベントなどの利用希望を募り、丸ごと貸出すなどして来島者増につなげたい意向だ。
昨年度の猿島の来島者数は約10万8千人。今年度は4月から入島料として大人200円、小・中学生100円の徴収を始めたが、12月末の時点で14万人に届きそうな勢い。春に猿島要塞跡が国史跡に指定されたことを受けて、歴史愛好家などがこれまで以上に訪れるようになっている。
好調に推移している一方、例年この時季の誘客が課題となっていた。12月から2月まで3カ月間の来島者数は1万人に満たない。活用されていない平日の利用をアピールすることで集客力を底上げしていく。
実際に利用者を募るのは、空きスペースの所有者と利用者をマッチングさせるビジネスを手掛けている「スペースマーケット」(東京都新宿区)が担う。同社が開設しているサイト(【URL】https://spacemarket.com/)で猿島が紹介されており、島内を丸ごと貸切って行う個展や映画上映会、結婚式などが活用例として提案されている。利用実績はまだないが、「多方面から問い合わせがあり、野外で行うお笑いライブや雑貨ブランドの展示会などの相談が寄せられている」と同社の担当者。宿泊研修を行いたいとする企業などの依頼もあるが、都市公園条例の制限があるため断っているという。「無人島という言葉の持つ魅力と非日常の空間は大きな可能性を秘めている。一つでも利用実績をつくれば、新しい展開が広がるはず」と期待を込める。
島内全体を貸切った場合の使用料金は7万円。市公園管理課も民間企業のノウハウを活かし、公園利用の新しいモデルを模索しながら閑散期の集客につなげたいとしている。
|
<PR>
横須賀版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|