身長183cm。その”高さ”だけでなく、長い腕から繰り出す力強いスパイクが武器だ。昨年末のJOC都道府県対抗大会では県代表、さらにはユース代表候補にも選出。指導する大津中バレー部顧問の伊藤先生は「全日本のエースアタッカーに」と活躍を期待する。
部活で開眼
横須賀は小学生チームも多く、比較的バレーボールが盛んな地域。だが、小さい頃から慣れ親しんでいた訳ではなかった。スポーツはサッカーやバスケを楽しむ程度。「身長を活かせる」-と中学校の部活で、スタートラインに立った。はじめは「ボールのコントロールが難しい」という印象。気後れしていたが、春高バレーで活躍する大阪代表選手のプレーを見て、憧れと目標が芽生えた。大津中では伊藤先生の指導のもと、2年連続で関東大会へ。チームを引っ張るエースとして実力をつけていった。
昨年2月には、中学生の長身選手発掘育成合宿に参加。その後、県やユース代表候補に選出され、技術研鑽に励んでいる。「バレーはボールをつなぐスポーツ。コミュニケーションの大切さを改めて感じた」。平日は部活、毎週末は県代表の練習、全日本では合宿―まさにバレー漬けだが、どの場面でも得るものが多いという。
世界で戦う「強い身体」
代表候補の練習では、アスリートとしての「身体づくり」を学ぶための時間を多く割いていた。食事や栄養面だけでなく、女性の身体変化など内容も豊富。特に成長途上の時期、体のバランスが崩れると怪我も多くなる。体格が大きければなおさらだ。スパイク着地時、足腰に掛かる負担は体重の3〜5倍と言われる。「良い状態で試合に臨めるように」と、日々の体調や自身の体質と向かい合いながら、食事やトレーニングを考えるようになった。プレーヤーとして自分を引き上げるための努力は惜しまない。伊藤先生は「技術だけでなく世界で戦うために必要な知識を吸収して帰ってきている」と、成長のスピードに目を見張る。
目指すは五輪代表
母親は実業団チームの選手だったが、バレーを強く勧めることはなかったという。今は一番の応援団。「今まで辛い練習を頑張ってきたのだから、(レシーブも)必ず上がると自分を信じて―と励ましの言葉をかけてもらった」と話す。食事面や身体のケアなどでも支えてくれている。厳しい世界を勝ち抜いてきた大先輩としても心強い存在だ。
4月からは市内のバレー強豪校に進学予定。「3年間しっかりと苦手を克服して、その先の実業団や五輪を目指したい」。定めた目標に向かって邁進している。
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