横須賀市は2018年度予算案で、新港町の市有地に(仮称)中央こども園を整備する計画を明らかにした。上町保育園と鶴が丘保育園を統合し、子育て支援拠点の機能を強化した「認定こども園」を整備。22年度の開園を目指している。
市は2015年に公立保育園再編を含めた「実施計画」を策定した。子育て支援拠点の強化を図るため、本庁管区(中央地区)では、上町・鶴が丘保育園を統合し、下町地区へ新たに「(仮称)中央こども園」を整備する内容も含まれていた。当初は19年度の開所を目指しており、日の出町の国有地を市が購入して整備する方針だったが、定期借地での利用も摸索したものの価格が折り合わず、現行の計画が棚上げとなっていた。
市では改めて、近隣の未利用地を中心に候補地を選定。来年度予算案で、新港町の「よこすかポートマーケット」駐車場の一部に設置する事業内容を明らかにした。市保育運営課によると、敷地面積約1300平方メートルに延床面積約1500平方メートルの3階建てで、園庭のほか送迎用の駐車スペースを設ける計画。定員は135人と想定しており、開園は22年度となる見込みだという。
病児・病後児保育も
「認定こども園」は、保育園と幼稚園の役割を併せ持つもので、0歳児から5歳児までの保育と幼児教育を一体的に提供する。中央こども園では、通園児童以外も利用できる相談支援・交流スペース「愛らんど」のほか、子育ての相互援助をつなげる有償ボランティア「ファミリー・サポート・センター」の事務所を日の出町から移転させる。現在、市内には市立うわまち病院にしか設置のない「病児・病後児保育センター」の整備も考えているという。
公立園再編は見直し
公立保育園の再編実施計画については、市がこれから策定するFM戦略プラン(公共施設の更新・再編)との整合を図りながら、本格的な見直しに着手する。中央こども園については、上町・鶴が丘保育園の施設が老朽化していることに加え、中心市街地地区での子育て支援拠点強化の必要性が高いため、これに先行して整備を進める方針。前の実施計画で上がっていた北部・南部でのこども園整備については、一旦白紙として各地域の状況などを踏まえて再度検討していくという。
また、中央こども園の整備進捗により、廃園が先送りになっていた市立諏訪幼稚園に関して、市教委担当課は「具体的な内容は検討中」と話すに留まっている。
ポートマーケット
来年度で営業終了か
(仮称)中央こども園の整備予定地は「よこすかポートマーケット」駐車場の一部。市担当課は選定理由を「当初想定した面積を確保でき、駅から近く車でも通いやすい。建設物がなく、土地整備に時間がかからないため」と話す。ポートマーケットは来年度での営業終了が取り沙汰されており、市資産経営課によると園の敷地以外のスペースについては、現状では何も決まっていない状態だという。
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