横須賀市が「キッズウィーク」の実施に乗り出している。学校休業日を土日などと組み合わせて新たに連休を設けるもので、今秋から試行する方向。市では商工会議所、商店街連合会、PTAや校長会などによる協議会を設置し、「横須賀版」の具体的な運用を検討していく。
国の進める「働き方・休み方改革」の一環として、大人の有給取得を促進し、子どもとまとまった休日を過ごす機会を創出するのが「キッズウィーク」の狙い。大型連休の創設により、観光や旅行需要増を見込む。
昨年7月には総合推進会議が開かれ、学校休業日分散化や有給取得率の向上、文化・スポーツなどの活動機会提供の3点を一体的に推進することが盛り込まれた。日数や実施時期は、地域の実態をふまえて柔軟に判断するとしている。
関係機関で協議会
これを受けて、横須賀市では、「キッズウィーク協議会」を設置する。市の政策推進部・こども育成部・経済部・教育委員会のほか、商工会議所、商店街連合会、PTA協議会、小中学校校長会で構成。来月以降に会議を立ち上げ、有給取得に向けた企業の環境整備や学校休業日の設定方法、連休を活かした地域経済活性化などを検討していくという。
今月6日の会見で平松廣司・横須賀商工会議所会頭は「(商議所として)地元企業に有給休暇取得を働きかけるとともに、市内で休日を過ごせるよう商店街や施設などに協力を募り、地域経済の活性化につなげたい」と波及効果の期待を示した。休日に合わせて市の集客施設開放等も検討していく方向で、上地克明市長は席上で「一生懸命働くだけでなく、子どもと一緒に遊ぼう―と積極的に市が後押ししていく」と話した。
「代休」活用へ
対象となるのは、小学校46校と中学校23校。具体的には、運動会や授業参観など学校行事の振替休日(代休)を活用し、土日や祝日などの連休と組み合わせるイメージで、今秋の試行を目指す。
国の想定では「夏休みなど長期休業日の分散化」を具体的に示しているが、横須賀市では昨年、学期制検討の中で秋季休業日の廃止を決定。夏季休業日を従来の期間(7月21日から8月31日)に戻すことを決めており、各校の年間行事を踏まえて、連休の設定は柔軟に行うとしている。
実施において懸念されるのは「保護者が子どもと合わせて休暇がとれるか」という点。市では、子どもだけが集えるようなイベントなどを受け皿にすることも考えており、同協議会でも議論を進めていく。
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