乗り物や移動の技術にIoTを活用する「ヨコスカ×スマートモビリティ・チャレンジ」に参画している楽天株式会社と合同会社西友は、今月21日からうみかぜ公園で自動走行ロボットを活用した配送の実証実験を始めた。一般利用者を対象にした商用サービスは国内で初めて。
横須賀市が推進する「スマートモビリティ」は、移動や配送手段の社会課題をIoTの技術を使って解決を目指す試み。楽天と西友は既に7月から猿島へのドローン配送サービスを試行しており、今回の実証実験はこれに続くもの。自動走行ロボット(UGV/Unmanned Ground Vehicle)を使用し、うみかぜ公園内の利用者に商品を届ける。
ロボットは全長約170cm、高さ160cm、幅75cmの赤色の四輪車で、時速約5Kmで走行=写真。ドローン配送と同様に、専用アプリから「西友リヴィンよこすか店」に注文し、その場で決済。同店のスタッフが公園入口(噴水側)で商品を側面のボックスに搬入後、完全自動走行を始める。公園内に設置された6カ所の受け取り場所へ指定された時間に配送。受け取り場所では注文者がロボット背面の画面を操作し、ボックスから商品を取り出す。走路などがプログラミングされており、障害物や人の横断なども感知して回避する。
本格運用に法律の壁
今回は、市の許可を得て園内での走行実験が可能となった。今月19日に行われたデモンストレーションで楽天担当者は「外出困難者や丘陵地、夜間など配送の需要は多様にある。自動走行の技術は進化しているが、現状では法律の壁があり公道で走らせることができない。これをクリアすべく、実証実験をしっかり行い官民協働で取り組んでいきたい」とコメント。西友側も「流通業はドライバー不足などの課題も抱えている。こうした取り組みを将来に繋げていければ」と期待を示した。
現在、同店と猿島の間で提供されているドローンサービスは、開始から70件近くの注文実績があり、ファミリーの利用が多いという。担当者は「空から荷物を受け取れるというおもしろさもあって好評。公園内の自動走行ロボットも楽しみながら使ってほしい」と話した。
サービス実施は10月27日(日)までの土・日曜日で配送料は300円。注文受付は当日の午前8時から、一日最大12件の配送を予定している。
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