上肢下肢に切断障害のある選手がプレーする「アンプティサッカー」を広めようと、競技者の松崎佑亮さん(浦賀在住)が先月27日、大楠高校で授業を行った。
米国発祥の障害者スポーツで、「アンプティ」とは切断者を意味する。日常生活やリハビリ医療目的で使用される「クラッチ」と呼ばれる杖を駆使してプレーする競技。下肢切断者がフィールドプレーヤー、上肢切断者がゴールキーパーを務める。国内での競技人口は約100人と少なく認知度も低い。
「健常者も一緒に」
松崎さんは昨年1月に事故に遭い左足を切断。小学校から社会人まで続けていたサッカーをあきらめきれず、障害があってもできるサッカーを探していた時に出会ったのがこの競技だった。現在は競技者として日本代表を目指しながら、普及にも取り組んでいる。
松崎さんが講師を務めたのは、同校が独自に設定する「アラカルトスポーツ」という科目の一環。授業では競技の魅力などを映像を交えながら解説し、「切断者だけでなく、片足を上げてしまえば、健常者も同様にプレーすることができる」と話した。認知度の低さにも触れ「若い人にもっと知ってほしい」と呼びかけた。
授業の後半では、実際に競技を体験。クラッチを使い走ったり横に動いたり、操作に慣れた後は実際にボールをキック。クラッチを軸足代わりにし、振り子のようにしてボールを蹴る、という特徴的な動きに生徒たちは苦戦しながらも、終盤には生徒と教諭で紅白戦を行うなど盛り上がりを見せた。
松崎さんは「実際にプレーすることで競技の面白さや難しさを体感してもらえたと思う」と話した。
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