市内の飲食事業者が発案し、昨年スタートした「駅ごと弁当(駅弁)」。これを題材にした「総合的な学習の時間」の取り組みが鷹取小学校で始まっている。「地元の食材やお弁当という視点から、地域と関わるきっかけにしてほしい」という学校側の想いを受け、駅弁半島実行委員会も開発や学びの場を提供。今月7日には児童が飲食事業者にメニューのアイデアを発表した。
追浜駅前や久里浜商店街での販売イベントでは、すぐに完売するほど注目を集めている「駅ごと弁当」の取り組み。コロナ禍で飲食事業者の客足が伸びない中、「地元の味を盛り込んだ特徴ある弁当で、地域を盛り上げよう」と展開している。追浜での販売の盛況を目にして「面白そうな事業。授業で関われないか」と、5年生の松本修教諭が同委員会代表の齋藤仁克さんに相談。総合的な学習の時間で取り組むことになった。
児童たちは早速、市の「よこすか野菜」のガイドブックなどを参考に、9つのグループに分かれてオリジナルの弁当アイデアを作成。模造紙に書き出し、今月7日に同委員会の齋藤さんらに向けてプレゼンテーションを行った。
「横須賀まんてん弁当」「秋の旬もりだくさん弁当」などのネーミングで、アジフライやタコの唐揚げ、カラフル野菜のサラダなどのメニューを提案。高齢者をターゲットに食べやすさを重視した「やわらか弁当」や鷹取山へのハイキングに持参してもらいたい、とおにぎりやフライなどを盛り込んだ「お手軽弁当」を発案したグループもあった。
児童の発表を受けて、齋藤さんらは「多様なアイデアが出てきて驚いた。ただ、もっと横須賀・追浜らしさを出して」「お弁当は見栄えやワクワク感も必要。食材のおいしい食べ方などもっと研究してみて」とアドバイスした。同委員会メンバーの立教大学の学生もアドバイザーとして参加しており、各方面からの意見をもとにメニューを練り直していく考えで、目標は商品化。まずは11月ごろに鷹取地区で販売会を行う予定だという。
地元食材もっと知って
「横須賀野菜、食べたことある?」「深浦漁港に行ったことある?」―。発表の場面で児童へ質問した齋藤さん。手を挙げたのは数人だけ。コロナ禍で試食などの機会が制限されているが、同委員会では、食材の体験の場を提供できるよう調整を進めているという。「実際に食べてみて、子どもの目線で食材の美味しさを伝えてほしい。地元の漁師や農家の想いもメニューに反映させてもらいたい」と話した。
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