猿島 砂浜が消えていく 侵食猛スピード、活動エリア減少
東京湾に浮かぶ無人島・猿島で南側の砂浜の侵食が目に見えて進んでいる。目測ではあるが、ここ1〜2年で3分の2程度が流出、護岸が築かれている壁まで最大で幅10m程度しかない。大半の砂は桟橋が設置されている西側の浜に移動したと見られるが、活動エリアの減少は明らかだ。
地形大きく変化
砂浜の後退がはじまったのは、2009年5月に完成した新猿島桟橋と、その後に行われた旧桟橋の撤去工事以降。これらによる潮流の変化や波の受ける向きが変わったことが一因と考えられるが、市港湾部では「調査していないので正確には判らない」としている。
昨年9月の大型台風発生時には、波が護岸まで迫り、階段部分がえぐられ大破、修繕工事が行われた。
猿島公園専門ガイド協会の請地(うけち)盛雄会長も急激な地形の変化に驚いている。活動に影響はないものの、「砂浜利用が制限されるのは魅力低下につながる」と心配を隠さない。
一方、砂が動いたことで、西側の浜が対岸の三笠桟橋方向に向かって伸びている。GW期間中はバーベキュー客の多くがこの場所に陣取るなど、活動の中心エリアとなっているが、これ以上砂が浜に定着し出すと、渡船の着岸の妨げになる恐れがある。そうした場合には浚渫工事が必要となり、新たな費用負担も強いられる。市港湾部では「今のところそこまでの状況にはなっていない。経過観察をしていく」と話している。
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