映画上映ボランティアグループの「16ミリ試写室」が、昭和40年代頃に横須賀市が民間会社に委託して製作した記録映像に関する情報提供を呼び掛けている。地域の歴史や文化を紹介した内容だが、フィルムの劣化が進み上映に支障をきたすまでになっているという。市は資料保存を目的に作品のデジタル変換を行っているが、著作権という壁が立ちはだかり、貸し出しや一般視聴ができない状態。同グループでは、当時の製作担当者や関係者を探し出して、権利関係をクリアするための交渉を進めたい考えだ。
横須賀市立中央図書館併設の視聴覚ライブラリーには、カラー版の記録映像が30〜40本保管されている。「これらの大半が経年変化による劣化で画面の変色や傷が目立つようになっている」と同グループで代表を務める松澤澄江さん。先ごろ浦賀地区で実施された商店街主催の映画会で「幕末浦賀物語」の上映を試みたが、画面全体が赤味を帯び、視聴に耐えられるものでなかったとこぼす。
150周年を迎えた横須賀製鉄所(横須賀造船所)にスポットを当てた作品もいくつかあり、記念企画として上映会を企画しているが、映像の品質に関してはこちらも一部問題を抱えているという。
市ではこれら一連の作品の詳細な製作年や製作者(製作会社)を把握しておらず、映像修復をしても二次利用の許可が得られない。松澤さんは「地域映像作品は歴史の語り部として、貴重な役割を果たす。資料として残すだけでなく、多くに人に見てもらう事にこそ意味がある」と話し、製作経緯などを知る人を探している。情報の提供は松澤さん【携帯電話】090・2901・0862
|
<PR>
横須賀版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|