横須賀市内の市立図書館(4館)では、4月23日の「子ども読書の日」にちなんだ関連行事を行う。「ことしも図書館はおもしろい!!」と題し、イベントを通して、多くの本にふれてもらう企画。また、毎年行っている小・中学生の「読書実態調査」では、月間の読書数が0冊という児童の割合が10・2%、生徒43・8%という現状にあり、市では今年度事業として小学校の学校司書を増員し、読書習慣の確立にも力を入れる。
文部科学省が2001年、読書への関心と意欲を高めるために設けた「子ども読書の日」。市内の中央・北・南・児童図書館では、この日に関連して、おはなし会や紙芝居、人形劇、中学・高校生による「おすすめ本」の展示などを企画している。「まずは図書館に足を運んでもらい、本にふれる機会を増やすことができれば」と中央図書館担当者は話す。
中学生4割 冊数ゼロ
横須賀の子どもたちは、どのくらい本を読んでいるのか―。市では、「第2次横須賀市子ども読書活動推進計画(13年〜17年)」の進捗把握のため、毎年市内の小学校4〜6年と中学校1〜3年の各学年1クラスを対象に読書実態調査を行っている。昨年11月の調査では、1カ月に読んだ冊数が小学生6・5冊(全国平均11・2冊)、中学生2・5冊(同4・0冊)という結果。「0冊」と答えた児童・生徒は10・2%、43・8%(全国4・8%、13・4%)といずれも全国平均より高い数字だった。市教委は「中学校では、昨年度より改善が見られておらず、現状を踏まえた取り組みを検討する必要がある」と分析する。
また、4月に実施している全国学力テストでの「読書は好きですか」の質問に関しても、肯定的に回答した割合が小学校6年生で63・9%(全国72・8%)、中学校3年生では56・4%(同67・9%)、学校や地域の図書館利用も全国平均を下回っている。
読書の習慣づけ
「子ども読書活動推進事業」を進める市では、これらの状況をふまえ、今年度から学校司書を6人から23人へ増員する。昨年度までの学校図書館コーディネーター制度を拡充するもので、1人あたり2校を受け持ち、小学校全校に配置する。学校司書は、図書室内の資料整理や整備、授業のサポート、図書委員会活動の支援などの役割がある。読書実態調査によると、同コーディネーターを派遣していた小学校(12校)では、平均の読書冊数や「本を読むのが好きか」の問いも、良い傾向がみられたほか、授業以外での図書室利用も多いという。
市教委では「朝読書など各校の取り組みに加え、図書室の環境改善で自発的な読書習慣につなげたい」と話している。
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