横須賀市は横須賀スタジアム内の広告掲出の条例改正を進めている。追浜に2軍拠点を集約する横浜DeNAベイスターズに球場全体の広告掲出の権利を認め、球団が販売した広告料などの一部を市の歳入とする仕組みを構築する。年間約300万円を見込んでおり、球場の修繕費用などに充てる方針だ。
ベイスターズに営業権
同スタジアムの広告について現状は「施設の使用許可を受けた者」のみが掲出できる条例になっている。実質的に都度利用が条件になっており、長期的な掲出の妨げになっていた。実際に近年の利用状況はベイスターズが平成26、27年度に1回ずつ使用しただけで、市の歳入は10万円にも届いておらず、今年度(2月末時点)は掲出がない。
横須賀市は打開策として現行の条例を4月1日から「市長の許可を受けた者」と改正する意向。これにより、ベイスターズが球場全体の広告掲出申請を行い、市が許可する方向で進めていく。
広告枠はバックネット裏、スコアボード内などに設ける。金額は球団側が指定。今後は球団が広告主を探し、契約を結ぶ際は市の審査を経て承認される。市内の事業者には割引が適用されるほか、球団と連携したイベント開催の可能性なども検討するという。
広告は主にファーム公式戦の観客を想定している。2016年のベイスターズ公式戦は31試合あり、1試合の平均観客数は1200人、ネット中継視聴者は約3万人にのぼった。昨年締結したファーム施設移転の基本協定により、今後同球場での公式戦は増加する方向。「訴求力のある広告媒体として利用価値は高い」と市の担当者は話している。
球場の整備費用に
横須賀市にはこの契約で毎月の固定額に加え、球団が広告主と契約に至った金額の一部も入るようになる。合計で来年度は約300万円の歳入を見込んでおり、主に芝の張り替えなど球場の整備費用に充てていくとしている。
条例の改正は今月下旬ごろに市議会で承認される見通しとなっている。
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