新しいステージで歴史を作ろうとしているアスリートがいる。大学女子野球で「ナンバーワン捕手」と評された岩戸出身の金満梨々那さん（22）。読売巨人軍が新設する女子チームの初期メンバーに名を連ねている。「強肩強打」を武器に目指すは球界全体の盛り上げとプロリーグ化、そして日本一の捕手になることだ。
岩戸小５年の時、兄の影響で元巨人軍投手の宮本和知さんが総監督を務める「葉山巨人軍」に入団。白球を追う楽しさに目覚めると、すぐにチームで頭角を現すようになる。技術とセンスは「男子を含む同世代で群を抜いていた」と宮本さん。周囲の意見やアドバイスをすぐに取り入れる柔軟さと、自他ともに認める練習の熱心さでメキメキと実力をつけた。中学卒業後は新潟県の開志学園高校、埼玉県の平成国際大学に進学し、野球漬けの日々を過ごした。大学時代はキャプテンで４番捕手とチームの大黒柱として活躍。昨年の全国大会準優勝の立役者となった。
一昨年に西武、昨年は阪神が女子チームを設立。巨人もこれに続き、２０２３年に全国トップレベルの「ヴィーナスリーグ」参戦を目指している。少子化やスポーツの多様化により、野球人口は減少傾向にあるが、女子に限ってはそうではない。整いつつある環境に光が差し込み始めているのを金満さんは感じている。春からジュニア世代に野球を教える「ジャイアンツアカデミー」で指導役を務めながら選手活動を行っていく。
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